内容説明
ヨーロッパ精神史への視線と交錯する形で近代日本の思想・文学・文化へのユニークな展望を拓く。
目次
「まつろわぬもの」の「まつり」―異端の考古学のためのノート
“主体の鏡と物神”としてのことば―日本近代哲学への一視角
“もどき”―日本における模倣的再現の伝統について
人格の詩学―ひとであること・ひととなること
過去と未来―旅の時間について
小林秀雄―平常心の司祭
ベルクソン論のことなど―小林秀雄一面
対照的なあまりに大正的な―潤一郎・龍之介論争一面
日本のモデルニテ―萩原朔太郎と九鬼周造
流れと出会いの建築師―九鬼周造の世界
和辻哲郎と“垂直の歴史”
西田哲学と他者の問題―「私と汝」をめぐって
シェリングと岡倉天心
西洋経験としての自由
和辻哲郎とヘルダー―精神史的観点から
モデルネの移入から見たカント
風の通い路