出版社内容情報
交換日記には,ギャグや男ことばがあふれ,マンガチックなイラストが躍る.真剣でいて,ふざけていて,やがて夢と消えていく独特のコミュニケーション….実際の交換日記を読み解きながら,少女たちの秘密にせまる.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シルク
9
筆者があるきっかけで手に入れた、数年前とある少女が熱心に書いていた交換日記……を、「こんな研究できるかな?」と読解を試みてみた本。交換日記ってそもそもが、「あなたとわたしのひ・み・つv」てな。ふたりだけの秘密の世界――そこが大切なことで、だから研究の資料として、研究が成り立つ程の量を手に入れることは不可能。だけどひょんなことから手に入った「日記」を通して、それを資料として、「それを書いた2少女の内面世界を読む」ということをやってみたー、と。ううむ。交換日記、なかなかこそばゆい、甘酸っぱい響きであります。2018/04/26
009920
0
女子の文化でありステータスでもあった交換日記について書かれた1冊。教師と生徒の日記の項、特にクイズの部分は、逆転することなどありえないように思われる教師と生徒の立場が逆転していて興味深かった。普通なら考えつかないことだと思う。2015/07/17
秋
0
自分の交換日記の、あの甘酸っぱいこっぱずかしい感じを思い出した。2011/01/06
ᚹγअәc0̸א
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・流麗性+公文書的精巧性を持つ著者文体が実に有難い。「漢字禁止圏」のぬほほほ❤プレイランドへの佳案内。 ・「クレイマークレイマーいきません?」等から、時代は80's初頭と拝察。中学校の欠デリカシー教師と親の金でイキる不良への忌避感を抱き、冷酷な選別的哄笑を秘共有しつつ、「オスカルさま」と「田原俊彦様」を逆号ピンに、一卵性双生児的関係から互いに分極してゆく2人の記録。フフフフ…フルーツパフェ(450円)。 ・日記のライブ感を再現する写植もAA的技巧が光る。〇〇〇=ちんこだそーで←キャー!花の乙女がーッ