日本のコモンズ思想

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 270p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000259729
  • NDC分類 334.7
  • Cコード C0039

内容説明

日本人は自然の恵みを利用する知恵を蓄積し、豊饒儀礼や祈りをふくむ文化的・社会的な慣行を育みながら、そのコモンズ思想を連綿と引きついできた。それはいかに生み出されたのか、それを支えた歴史的制度的な基盤は何であったのか、そしてそれは現代の日本社会にどのようなインパクトを与えるのか、重層的に掘り起こす。

目次

日本のコモンズ思想―新しい時代に向けて
第1部 コモンズはいかに生み出されたか(コモンズと自然;マタギの狩猟とカミの世界;里山とコモンズの世界 ほか)
第2部 コモンズはどう支えられてきたか(入会のガヴァナンス;中世における生業とコモンズ;中近世の「水辺」のコモンズ―琵琶湖・淀川のヨシ帯をめぐって ほか)
第3部 コモンズはいかなる役割を果たせるのか(知識を生み出すコモンズ―地域環境知の生産・流通・活用;コモンズとしての海洋生態系と水産業;コモンズ再生とエネルギー・コモンズのゆくえ)

著者等紹介

秋道智彌[アキミチトモヤ]
1946年京都市生。総合地球環境学研究所名誉教授。生態人類学。理学博士。京都大学理学部動物学科、東京大学大学院理学系研究科人類学修士課程修了、同博士課程単位修得。国立民族学博物館民族文化研究部長、総合研究大学院大学先導科学研究科客員教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

jackbdc

11
コモンズの奥深さに初めて触れた気がする。近代以降の中心的言説:オーバーユースにより”共有地の悲劇”に陥る懸念に妥当性があるとは認めつつも、個人的にはコモンズの可能性を諦めたくない想いがある。その根拠が何ともぼんやりとしたものであったのだが、通読により気付いたのだが、私の夢想のネタ元はおそらく近代以前の日本的村社会であった事に気付いた。そして過去と今を比較して、コモンズの存立を満たすであろう前提条件がことごとく失われている事にも気付く事が出来た。そのうち最も大きな条件は所有や使用に対する人々の意識だろう。2022/04/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7991384
  • ご注意事項