生命倫理の源流―戦後日本社会とバイオエシックス

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  • サイズ A5判/ページ数 342p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000259583
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0010

出版社内容情報

人間の生命が科学技術の操作対象となった1960年代から生命倫理の制度的組込みがなされる80年代までの日本の状況を、科学技術政策や思想・宗教などの諸側面から歴史的に検証する。当時主導的な役割を果たした人々への貴重なインタビュー記録(第Ⅱ部)を収録、歴史を立体的に浮かび上がらせ、生命倫理の現状を批判的にとらえ返す。

内容説明

人間の生命が科学技術の操作対象になった1960年代から生命倫理の制度的組込みがなされる80年代までの日本の状況を、現状に収斂する以前の多様な思考に光を当てつつ、科学技術政策や思想・宗教などの諸側面から歴史的に検証する。テーマごとの論考(第1部)と、当時主導的な役割を果たした人々への貴重なインタビュー記録(第2部)によって歴史を立体的に浮かび上がらせ、生命倫理の現状を批判的にとらえ返す。

目次

第1部 生命をめぐる1960‐80年代日本の状況(日本の生権力システム―1970‐80年代;科学技術政策とライフサイエンス―1960年代以降における倫理思想の出来と行方;「人類存亡の危機」をめぐる思想のゆくえ―1970年代の日本の岐路;「積極的に知らせる必要はない」検査―優生思想と生命倫理;死から生への転回―仏教者の生命倫理への関わり ほか)
第2部 キーパーソンの証言(戦後日本の科学技術政策と生命科学;科学者の責任とバイオエシックス;総合科学としてのバイオエシックス;日本発の精神と生命誌への歩み;日本におけるバイオエシックス導入と展開、覚書 ほか)

著者等紹介

香川知晶[カガワチアキ]
1951年生。山梨大学大学院医学工学総合研究部教授。哲学

小松美彦[コマツヨシヒコ]
1955年生。武蔵野大学教養教育部会教授。科学史・生命倫理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒナコ

4
本書第1章の廣野喜幸による「日本の生権力システム――70-80年代」のみの感想。 内容としては、日本の生命倫理学(応用倫理学)の研究動向に対して批判を加えた論文。日本の生命倫理学は生と死の境界線をめぐる客観的位置づけなど生物学的事実のみに固執することで、ある生命を生かし、別の生命を見殺しにする生権力についての批判を担ってこなかった。2021/10/01

takao

1
ふむ2025/01/19

1
全体的に拾い読み。 アンセルモ・マタイス氏へのインタビューが大変読み応えがあったので以下抜粋。 「(人工授精、体外受精に関して)教会はまだ自然法的あるいは原則論にこだわる。しかし新約聖書の時代には人工授精は誰も考えられなかったし、イエズスは何も語っていない。それに対して、教会は語りすぎる。」

ケンチャン

0
臓器移植にからみ、脳死の判定をどのように扱うかという問題から、科学における生命倫理が、過去から現在までどのように考えられてきたかを、複数の学者による論文と、歴史的に重要な役割を担った人物へのインタビューによって描いた一冊。同じ仏教でも考え方が異なるなど、色々と知ることができた有益だった。2015/01/28

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