内容説明
現役の僧侶にして芥川賞作家の著者が、さまざまな分野の第一人者と対談。京極夏彦とは「おがみやさん」と供養について共感し、山折哲雄と現代人の死後ビジョンを模索し、梅原猛と仏教の多神論的立場を再評価するほか「人は死ぬ時何を見るか」「ガン告知について」「親の愛とエゴ」などのテーマで現代人の生と死を見つめる。
目次
京極夏彦―妖しの世界へ
山折哲雄―死者のゆくえ
鈴木秀子―死と向き合い、生を充実させる
山崎章郎―死に臨むための医療と信仰
坪井栄孝―「科学」としての宗教
松原泰道―「親と子」を語る
梅原猛―仏教を見直そう
立松和平―真理は月の光のように柔らかい
五木寛之―二十一世紀に必要な東洋の智慧
著者等紹介
玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年福島県生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。83年、天龍寺専門道場に入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺副住職。2001年『中陰の花』で第125回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ピンガペンギン
10
面白かったです。対談相手は小説家の五木寛之、京極夏彦、シスターの鈴木秀子、哲学者の梅原猛ほか。「戦後の作品を読んで川端康成は魔界の住人だと思った」と梅原氏。魔界とは?と思ったが、そういう研究書が多いのだと知った。川端、三島とも晩年に仏教の唯識思想に興味を持っていたという。玄侑宗久「苦しかったろうと思いますね。」京極夏彦氏は子供の時分にお坊さんになりたかったそうだ。シスター鈴木秀子も玄侑宗久さんも臨死体験をしているという共通点あり。2022/11/30
和邇
1
仏教に縁のある方との対談。日本に根付いたこの多神教の、懐の深さを感じられる。2009/11/12
マサトク
0
玄侑さんの初めての対談集ということだから、状況は今よりか幾分か時代がかっているけど、本質的な内容は古びない。仏教の依代としての作家、を自分は求めているんだなぁというのを強く感じた。面白いところは面白い。(無駄にスピリチュアルなところは目が滑るけど)2016/03/18
アノマリー
0
◎玄侑氏が各界の人々と死や宗教について語り尽くした対談集。おもしろい。2013/04/05
彩美心
0
多く死について書かれていた。やっぱり浄土に憧れるなぁ。無量の光に包まれてひたすら幸福に永遠に生きていけたなら。輪廻をこえて生きられたなら。仏教を学んでみたいなぁ。特に浄土宗あたりを。2012/03/19