内容説明
『日本語 語感の辞典』など数多くの著書でおなじみ、文体論・表現論研究の第一人者が、夏目漱石『吾輩は猫である』を彩る“笑い”の世界に同行する。人間や社会に対する痛烈な批判をひそめつつ、作中で可笑しみをかきたて、パレードのごとく繰り広げられるユーモア表現の数々。それらの言語技術に注目して全編をきめ細かく鑑賞し、笑いを誘う手段ごとに分類して楽しく解説する。作家自身の人間像までもが垣間見えてくる、“笑いの漱石入門”。
目次
序章 漱石作品の笑いとユーモア
1章 語りの声紋
2章 心の内視鏡
3章 カテゴリー変換
4章 表現の摩擦
5章 対人操作
6章 自分の背中
7章 論理を超えて
8章 おかしみの深みへ
著者等紹介
中村明[ナカムラアキラ]
1935年山形県鶴岡市生まれ。早稲田大学大学院修了。国立国語研究所室長、成蹊大学教授を経て、早稲田大学教授、現在は名誉教授。文体論・表現論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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猫丸
11
装丁はまずまず、定価(2200円)もそこそこ、なんといっても天下の岩波書店なのだ。少しは期待しますよ。しかし、本年度暫定ワースト本でした。著者は早稲田大学教授、国立国語研究所室長を歴任し、言語のユーモアやレトリック、センスなんかを云々する著書多数、その道の大家みたいな人のようだ。でも「吾輩は猫である」に含有された滑稽をテーマとする本書を見る限り、まずセンスが悪いし、そのうえ学力も怪しく見える。定年退官(というものが私大にもあるのか知らんが)後に天下った地方女子大でゆる〜く教える用の教科書なのでは?2021/04/26
Yoko Kidani
1
吾輩は愛之助である 片岡愛之助と藤原紀香の結婚会見を見た時、以外といい感じだなあと思ったのだが、夜に座禅を組んでる時にムカムカしてきた。 芸名に愛がつく人にロクな人はいない。おしゃべりクソ之助・紀太郎に改名すればいいのに。 白目だった。2016/04/02