内容説明
跡取り娘の立場を捨て、子連れ再婚した著者は、とある短大の教員として超多忙な日々を送っていた。そこに突然やってきたのはほぼ手遅れのがんとの宣告。さあて、困った。再婚家族のビミョーなバランスはどうなる?仕事はクビ?何よりどうすりゃ生きられる?「戦うお姫様」として開き直りを決めた中年フェミニストのユーモアエッセイ。
目次
1 なんで私が進行がん?
2 お姫様育ちの役立たず
3 もしかしてオワリが近い?
4 がん患者はアレコレ試す
5 復職?退職?大騒動
6 戦うがんのお姫様
著者等紹介
海老原暁子[エビハラアキコ]
1957年茨城県生まれ。獨協大学外国語学部卒業。米国コロンビア大学ティーチャーズカレッジ修士。元・立教女学院短期大学英語科教授。2010年、卵巣がんが見つかって以後の日々をWAN(ウィメンズアクションネットワーク)のサイトで連載、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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りずみぃ
39
面白いっ!単なるお涙頂戴の闘病記じゃない。媚びたところが一切無いユーモア溢れるお姫様の決意表明。お姫様といっても「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」のマリーアントワネット的キラキラじゃなくて、お母ちゃんの方。「私は最後の日にいたるまで、慈悲深い女性であり、正義を守る国母でありたい」女帝マリア・テレジア的。自分の足で立って困難に立ち向かい、同病の仲間の力になり、一人でも癌で苦しむ人がいなくなるよう啓蒙に心をくだき、厳しくも明るく周りを愛する。天晴れな人生。ご冥福をお祈りいたします。2017/04/07
ず〜みん
6
図書館の本で読破。正直に思ったことは『癌は怖い。治療は痛いんだろうな』ということ。癌であることからでさえ目を背けたい、逃げ出したいだろう現状に、働き盛り、子供が手のかかる真っ盛りの女性が日常を回しながら闘病する。学者だけあって書いてる文章は手慣れていて読みやすい。誰か特定の医師や療法に特化する信者ではなく、いかに自分にとってベターな選択肢かを調べる作業をする大切さは職業柄なのかもしれないが、読んでいて何かにすがる怖さも同時に味わった。2014/10/06
雛
3
異色のがん闘病記。再発に次ぐ再発なのだけれど、現在はどうなのか気になるなぁ。2016/04/01
きみさん
2
表紙からして、きれいなだけじゃない。美女が、「がーん」と言っている。医師に「あなたはガンです」と言われた時、「がーん」としたというのは、よく聞く話。著者は自身の体験を、ちょっと離れた位置から描いていることが分かる。あとがきにあるように、「短い命を授かった人間の究極の生きる目標は生きられるだけ生きることだ」という主張が、全編に強く表現されている。2013/12/12
丰
0
草間花乃2013/10/14
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