内容説明
東日本大震災による津波で人口の一割近い町民が犠牲になった岩手県大槌町。震災から二年後も依然として広がる荒涼とした風景。かつての過疎の町に逆戻りするのか、新たな町に生まれ変わるか…。「辛抱の一年」を駐在二年目の朝日新聞記者が綴る日々の記録。
目次
第1章 巡り来た春
第2章 槌音鳴らぬ夏
第3章 希望色づく秋
第4章 我慢の冬
著者等紹介
東野真和[ヒガシノマサカズ]
朝日新聞記者。1964年東大阪市生まれ。88年、京都大学文学部哲学科卒業、朝日新聞社入社。岐阜支局、名古屋本社などを経て98年東京本社政治部。2002年盛岡支局。04年政治部に戻り、07年、東京本社編集センター、09年特別報道センター。11年、震災後に大槌駐在(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
14
貴重な被災者それぞれの記録集。日記式の構成。これらを忘れて原発再稼働や輸出なんてあり得ない。復興食堂の街道沿いの小川旅館女将、小川京子さん(52)は、何度も死にたいと思った。幕末から続く旅館再建が進まない心労も大きい(6頁上段)。2012年5月28日、さわやか福祉財団の 堀田力理事長は、復興計画に女性の視点が欠けていると指摘した(46頁上段)。ジェンダーフリーな計画、みんなのための計画でありたい。6月1日、図書館壊滅したが、図書6万冊、数台の図書館車、寄付金が集まった(50頁上段)のは心強い。 2014/09/24