出版社内容情報
巨大地震に続く原発過酷事故ーーあのとき,国家権力の中枢で何が起きていたのか? 打つ手の先を走って悪化していく事態に,政治家や官僚,東電幹部,専門家はどう対応したか.首相はじめ内閣危機管理監,原子力安全委員長など当事者への実名主義による徹底的な取材と,その
内容説明
二〇一一年三月一一日午後二時四六分、東日本大震災発生―。この巨大地震・津波に続き、東京電力福島原子力発電所が軋みを上げた。そのとき国家権力の中枢では、驚くべき事態が進行していた。打つ手の先を走って悪化する事態に翻弄される官邸、しかし政治家を支えるはずの官僚組織は機能不全を起こしていた。言葉を失う東電幹部、責任を回避する専門家たち、そして各事故調査委員会で懸案となった「東電撤退」問題の真相は?首相はじめ内閣危機管理監など当事者への実名による徹底的な取材と、その証言を裏付けるメモや資料から炙り出す「運命の一〇〇時間」。
目次
第1章 3月11日(金)原発異変(急転「電源が喪失した!」;暗雲「私は経済学部ですけど」;危機「不都合でも隠さず、不確かなら流さず」;動転「携帯がつながらない」;混乱「保安員は消えていた」;決断「ベントが必要になります」;暗転「電源車を集めろ」)
第2章 3月12日(土)原発爆発(合意「1号機、ベントに入る」;怒声「なぜ、できないんだ」;混迷「爆発、ゼロではない」;爆発「ベント、実施予定」;決意「爆発。放送しよう」;狼狽「あちゃあ」という顔;懇願「無理をしてでも来て」;覚悟「いや、僕は行くよ」;命令「海水を注入せよ」;無策「次の手、提案が無い」)
第3章 3月13日(日)原発暗転(沸騰「東電が、だめなんですよ!」;指摘「爆発する可能性があります」;不知「人が死んだら大変なことになる」)
第4章 3月14日(月)原発溶融(激高「大口はお客様です」「殺人罪で告発するぞ!」;混乱「大問題になりますよ」;転送「米軍は知っていた」;沈黙「爆発、誰も答えない;窮地「ベントもできない。最悪の展開になる」;撤退「残って頂きたい」;気概「まだやれますね」)
第5章 3月15日(火)原発放棄(驚愕「放棄、撤退します」;拒否「外国から侵略されるぞ」;嘆息「どうせまたおこられるんだよなあ」;通告「撤退などあり得ませんから」;対峙「皆さんは当事者です」;懇願「本部機能を移転します」;回避「超スーパーマンじゃない」;予測「最悪のシナリオを作れ」;着想「手伝ってくれないか」;沈黙「過去、俺は語らない」)
著者等紹介
木村英昭[キムラヒデアキ]
1968年鳥取県生まれ。ジャーナリスト。朝日新聞社で記者をしている。同紙記者として2006年4月から4年間、福島県郡山支局に勤務の後、東京本社の地域報道部を経て、現在は経済部に所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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