出版社内容情報
精神科医として高名な著者は、名随筆家・翻訳家としても知られ、多くのファンを獲得してきた。本書は、その独特の文章感覚や文章表現の極意を紹介する魅力的なエッセイ。文化論・実践的言語論として卓抜な洞察が満載。
内容説明
精神科医、またエッセイスト・翻訳家として知られる著者の豊かな言語経験を、初めてまとまった形で書き綴ったオリジナルな日本語「随論」。著者の文章感覚や文章表現の極意ともいうべき日本語の実践的使い方論、著者自身の言語形成にかかわる個人史、外国詩の翻訳経験にもとづく文章論的発見、言語文化・文明論的な巨視的洞察など、全編、著者ならではの創見に富み、刺激的です。
目次
間投詞から始める
センテンスを終える難しさ
日本語文を組み立てる
動詞の活用形を考えてみる
言語は風雪に耐えなければならない
生き残る言語―日本語のしたたかさとアキレス腱
では古典語はどうなんだろうか
最初の精神医学書翻訳
私の人格形成期の言語体験
訳詩体験から詩をかいまみる
文化移転としての詩の翻訳について
訳詩という過程
翻訳における緊張と惑い
われわれはどうして小説を読めるのか
日本語長詩の現実性
言語と文字の起源について
絵画と比べての言語の特性について
日本語文を書くための古いノートから
著者等紹介
中井久夫[ナカイヒサオ]
精神医学者(精神病理学)。神戸大学・甲南大学名誉教授。1934年生まれ。京都大学医学部卒業。名古屋市立大学医学部助教授、神戸大学医学部教授、甲南大学文学部教授、兵庫県こころのケアセンター初代所長、ひょうご被害者支援センター理事長を歴任。芸術療法学会賞、読売文学賞、毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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