出版社内容情報
ネルヴァルらを取り上げ、同じ夢を他者と分かち合おうとする芸術的営為の、不壊の欲望と希望を読み解く。
内容説明
夢を共にすることにはどのような可能性が秘められているだろうか。ネルヴァル、ブルトン、フロイト、森鴎外、谷崎潤一郎、コクトー、トリュフォーらを取り上げ、同じ夢を異なる他者と分かちあおうとする芸術的営為の、不壊の欲望と希望を読み解く。文学・翻訳・映画のジャンルを越境横断し、人文学の醍醐味を伝える画期的論集。
目次
1 文学―他者をつなぐ夢(ジェラール・ド・ネルヴァルと夢の共有;夢と狂気―ネルヴァルからシュルレアリスムまで;欲望の不壊―ロマン主義からフロイトへ)
2 翻訳―揺れ動く彼我の差異(作者と訳者の境界で―ロラン・バルトから森鴎外へ;『痴人の愛』と外国語のレッスン;文学から映画へ、映画から文学へ)
3 映画―国境を越える共同体(新しい「言語」を求めて―フランス文学と映画;日本という鏡に映ったトリュフォー;東風をいかに受け止めるか―ヨーロッパ映画にとってのアジア、そしてアジア映画)
著者等紹介
野崎歓[ノザキカン]
1959年新潟県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。著書に『ジャン・ルノワール―越境する映画』(青土社、2001年、サントリー学芸賞)、『赤ちゃん教育』(青土社、2005年、講談社エッセイ賞)、『異邦の香り―ネルヴァル『東方紀行』論』(講談社、2011年、読売文学賞)、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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