出版社内容情報
二〇年にわたって親しく指導を受けた著者が、湯川の物理学と平和思想の形成を語る。アインシュタインとの出会い、僚友朝永や坂田、武谷との関係、戦後の平和活動家の横顔…湯川の実像に迫り、平和への希求と世界連邦構想とを今日に呼び出そうとする。
内容説明
核兵器廃絶と日本国憲法への痛切な思い、世界連邦と恒久平和に向けたヴィジョン。20世紀科学革命と世界戦争の時代を生きた科学者たちの、平和の理念構築に向けた懸命の歩みを、光と影の両面から再現する。
目次
核時代と人類の転機
1 二〇世紀「科学革命」のなかのアインシュタインと湯川(アインシュタインと湯川との出会い;二〇世紀「科学革命」のなかのアインシュタインと湯川)
2 湯川思想(科学・平和)の形成とその背景(ニコライ‐アインシュタイン宣言;ニコライ著『戦争の生物学』をめぐって;戦時下の湯川;湯川思想(科学・平和)の原点)
3 科学者の平和思想と現代(第二次大戦後のアインシュタインと湯川;ラッセル‐アインシュタイン宣言;パグウォッシュ会議、科学者京都会議―「核時代を超えて」;世界連邦運動と日本国憲法;「天は自らを助くる者を助く」―湯川、二一世紀へのメッセージ)
対話・今後の「湯川研究」のために(湯川における科学と哲学;戦争と湯川;語られざる「原罪」体験?原爆研究への協力について;科学と人間性をめぐって;世界連邦の実現可能性について;知識人としての科学者;湯川の時代の大学と今日の大学;補遺・湯川と坂田、武谷の哲学―唯物弁証法をめぐって)
補論 湯川思想(科学・平和)の位置(場と実在―量子論的世界像;湯川博士の物理学)
著者等紹介
田中正[タナカショウ]
1928年生まれ。専攻、物理学(素粒子論)。名古屋大学理学部にて、坂田昌一博士の指導の下、物理学を学ぶ。立教大学理学部講師を経て、1957年、京都大学理学部に移る。現在、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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