内容説明
マネー経済が世界中で猛威をふるう現在、「ホモ・エコノミクス」に代わる主体像と、貨幣や国家に代わりうる価値観・社会像をどう構想していけばよいか。『資本論』読解による「資本の統治術」と「経済学批判」の探究から、廣松渉論、宇野弘蔵論、柄谷行人論へ、そして哲学者ディオゲネスへの神託「貨幣の価値を変えよ」の豊かな意味が開示される。『模倣と権力の経済学―貨幣の価値を変えよ思想史篇』に続く、完結編!
目次
第1章 資本の統治術とは何か―『資本論』を読む1
第2章 現代の貧困と資本の過剰―『資本論』を読む2
第3章 価値形態論における垂直性と他律性―廣松物象化論再考
第4章 方法の模写と純粋資本主義論―宇野弘蔵による極端化の方法
第5章 贋金と純粋―犬儒派、柄谷行人
最終章 貨幣の価値を変えよ―贋金づくり/世界市民としての「ディオゲネス」
著者等紹介
大黒弘慈[ダイコクコウジ]
1964年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。経済理論、経済学史(経済思想史)。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学、東京大学)。東京大学経済学部助手、龍谷大学経済学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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