出版社内容情報
日本の社会福祉の歴史において大きな転換点となった介護保険制度はどのようにして成立したのか。福祉と医療、現場と政策をつなぐ幅広いネットワークを構築し、実践的な問題提起を続けてきた著者の何年にもわたる仕事の集成。
内容説明
急速に進展する少子高齢化。にもかかわらず、日本型福祉の名のもとに、高齢者も障碍者も「家族で面倒を見るのが当然」とされてきたわが国では、様々な悲劇が繰りかえされてきた。そのあり方を抜本的に改め、介護の社会化への道を切り開くべく2000年に導入された介護保険制度はどのようにして誕生し、導入の過程においてはどのようなドラマが繰り広げられたのか。30年を超える綿密かつ広範な取材に基づき、図版と写真を豊富に駆使しながら、介護・介助の問題の諸相、日本の福祉が直面する現実を浮き彫りにし、日本人の生のあり方を問う。福祉と医療、現場と政策をつなぐ幅広いネットワークを構築し、実践的な問題提起を続けてきた著者ならではの労作。これからの日本をどのように構築するのかを考える上で必読の書。
目次
犬猿の仲を結んだキラリと光る縁結び
二つの「まさか」が…
村山首相誕生秘話
第六サティアンにて
自治労が輝いていた時代
一万人市民委員会登場
二つのコムスン
出会い、そして、真夜中のヘルパー
危うし「介護保険」
毎日徹夜、未明の会議〔ほか〕
著者等紹介
大熊由紀子[オオクマユキコ]
東京大学教養学科卒業後、朝日新聞社入社。女性初の論説委員として、医療、福祉、科学、技術分野の社説を17年間担当。大阪大学大学院教授を経て、国際医療福祉大学大学院教授。障害者欠格条項をなくす会共同代表。福祉と医療、現場と政策をつなぐ「えにし」ネット・志の縁結び係&小間使いを名乗り、ホームページや「えにしメール」で幅広いネットワークを実現。実践的な問題提起を続ける。ノーマライゼーション思想の誕生と広がりを描き、日本の福祉を変えたと評価された『「寝たきり老人」のいる国いない国―真の豊かさへの挑戦』(ぶどう社)をはじめ、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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