出版社内容情報
そもそも民法とはどのような法律なのか。そこから始めて、一二〇年ぶりの大改正で何がどう変わったのかまでを解説する画期的な本。
内容説明
今回の民法改正に求められていたのは、「制定以来の社会・経済の変化への対応」をはかることと、「国民一般に分かりやすいもの」とすること。法制審議会で改正作業に携わった著者が、「民法とは何か」から始め、改正の背景、ポイントをかみくだいて解説。
目次
民法の基礎(法体系の中での民法の位置;民法の対象 ほか)
民法の歴史(明治維新まで;明治維新から民法の制定まで ほか)
民法改正の経緯(1990年代から現在―改革の時代;「民法改正」の背景―社会からの要請 ほか)
改正民法の特徴(民法の透明化;民法の現代化―社会・経済の変化への対応 ほか)
民法改正の今後(民法(債権関係)の改正
民法の他の部分の改正 ほか)
著者等紹介
山本敬三[ヤマモトケイゾウ]
1960年生まれ。京都大学大学院法学研究科教授。専門は民法。法制審議会民法(債権関係)部会幹事など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aochama
2
講演を基にしたとのことですが、民法の基礎から改正のいきさつと重要なポイントが事例を用いて、新旧の規定の相違を具体的に説明されています。改正民法勉強の取っ掛かりには最適でした。2020/04/25
Yuichi Tomita
2
33ページ以下で、学説の存在意義については述べている。学者が自らの使命について語っており貴重な内容となっている。 また、改正の際の審議会、部会でのコンセンサス主義、ルール化の難しさ、プロの発想(当然のことは書かない)を指摘している。ここは出来上がった条文を見てもわからないところであり、この点でも本書には価値がある。2018/12/28
の
1
現代に合わせた改正。2021/08/07
凛
1
噛み砕いてあり、ページ数も少ないのでまずここからというのにちょうど良い。2020/01/21
Yuichi Tomita
1
民法改正の本であるが、なぜいま民法改正を行ったかについて書かれた最初の40ページがとても分かりやすい。公法と私法の違い、民法の歴史から今回の改正を意義づけている。 著書も認めるとおり、入門書なので民法改正の内容が網羅されているわけではないが、改正の意図を理解するには良い。 山本先生は、今回の改正で国民に分かりやすくなったかという点では満足していないようです。2018/12/17