出版社内容情報
人間の内面と存在の本質を探究する韓国の作家・李承雨(1959―)の長編小説.母子家庭で育ったハン・ミョンジェは,父親不在という欠乏感を埋めるべく,三十八度線に近い小さな村へ父親探しの旅に出るが…… 息子の父親探しと父親という存在の克服の過程が「意識の流れ」という手法で描きだされ,静謐で緻密な文学世界を堪能できる.
内容説明
人間の内面と存在の本質を探究する知的作家として知られ、世界的にも注目を集めている韓国の作家・李承雨(一九五九~)の長編小説。母子家庭で育ったハン・ミョンジェは、父親不在という欠乏感を埋めるべく、三十八度線に近い小さな町へ父親探しの旅に出る。そこで彼は父親と出会うが…。息子の父親探しと父親という存在からの克服の過程が「意識の流れ」の手法で描かれ、静謐で、緻密な文学世界を堪能できる一冊。
著者等紹介
李承雨[イスンウ]
1959年韓国全羅南道生まれ。ソウル神学大学神学科卒業。朝鮮大学文芸創作学科教授。1981年、中編小説『エリュシクトンの肖像』で作家デビュー。人間と宗教への根本的な問いや、また「不在の父」を主題とする作品などで大きな注目を浴びる。大山文学賞、東西文学賞、現代文学賞、黄順元文学賞を受賞
金順姫[キムスニ]
大阪市生まれ。翻訳者。関西学院大学文学部卒業、韓国外国語大学大学院にて修士、博士課程修了。東洋大学にて『源氏物語研究』で博士学位取得。韓国外国語大学通訳翻訳大学院講師、ソウル大学語学研究所講師、梨花女子大学通訳翻訳大学院兼任教授を経て、韓国文学翻訳院アカデミー日本語科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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