出版社内容情報
奄美―小笠原―沖縄返還の時系列とともに構造化・多様化していく密約のメカニズムを一次史料から徹底解明
凡 例
序章 基地権をめぐる日米の相克
第一章 刑事裁判権密約
一 刑事裁判権密約とは
二 国連軍暫定協定案と吉田書簡
三 国連軍地位協定をめぐる交渉
四 行政協定第一七条の改正
五 密約の意味
第二章 奄美返還
一 特異の関係
二 奄美返還協定の締結時に交わされた文書
三 アメリカが望んだ基地権
四 アメリカ案
五 奄美返還協定交渉
六 特異の関係の意味
第三章 ジラード事件
一 ジラード事件から六〇余年
二 ジラードの犯罪
三 ニクルの証言
四 ジラード事件における密約
五 ジラード事件の影響
第四章 小笠原返還
一 小笠原核持ち込み密約
二 小笠原返還の経緯
三 小笠原返還に関する文書
四 「討議の記録」「口頭発言」作成の経緯
五 三木外務大臣の国会答弁
六 小笠原返還の教訓
第五章 沖縄返還
一 沖縄返還の諸問題
二 施設・区域をめぐる攻防
三 那覇空港の返還とP3移転
四 沖縄の施政権移行期
五 「了解覚書」での処理
第六章 伊江島事件
一 伊江島事件の概要
二 第五空軍の決定
三 決定の撤回
四 日米合同委員会および刑事裁判権分科委員会
五 裁判権を行使せず
六 伊江島事件から今日の課題へ
終章 日米密約の構造
一次史料
主要参考文献
あとがき
関連年表
索 引
信夫 隆司[シノブ タカシ]
著・文・その他
内容説明
戦後、日米でなぜかくも多くの密約が交わされてきたのか?日米密約とは、地位協定を超える米軍の軍事的要求と、地位協定の範囲内に米軍の権限を抑え込みたい日本側の相克の末に編み出された妥協の技法だったのではないか。刑事裁判権、および、奄美‐小笠原‐沖縄の領土返還において、構造化・多様化していく密約のメカニズムを、日米の一次史料を用いて徹底解明。
目次
序章 基地権をめぐる日米の相克
第1章 刑事裁判権密約
第2章 奄美返還
第3章 ジラード事件
第4章 小笠原返還
第5章 沖縄返還
第6章 伊江島事件
終章 日米密約の構造
著者等紹介
信夫隆司[シノブタカシ]
1953年生まれ、山形市出身。日本大学法学部卒、修士、ポートランド州立大学修士。武蔵野短期大学助教授・岩手県立大学教授を経て日本大学法学部教授。博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。