内容説明
いまミュージアムは、一方的に情報を発信するだけではなく、人びとが相互交流を重ねる中で、新たな文化と社会を構築するフォーラムとなる装置として見直されている。著者が試みてきたさまざまな実践をたどりながら、知の形成装置であるミュージアムの新たな可能性、ネットワーク型のミュージオロジーの可能性を提示する。
目次
第1章 「異文化へのまなざし」展の挑戦(三つの「出来事」;展示の構想をめぐって;実現への試行錯誤 ほか)
第2章 「アジアとヨーロッパの肖像」(国際共同巡回展の実現へ向けて;肖像概念をめぐる葛藤;国内での最終準備 ほか)
第3章 文明の転換点における博物館―文化をつくる装置の今(欧米の主要博物館の変貌;オリンピックと博物館;博物館収蔵品の返還の動き ほか)
終章 ネットワーク型ミュージオロジーの提唱
著者等紹介
吉田憲司[ヨシダケンジ]
1955年京都市生。国立民族学博物館教授・総合研究大学院大学教授。京都大学文学部卒業、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了、学術博士。大阪大学文学部助手、国立民族学博物館助手、同助教授を経て現職。著書に『文化の「発見」』(岩波書店、第22回サントリー学芸賞受賞、第1回木村重信民族藝術学会賞受賞)、『仮面の森―アフリカ・チェワ社会における仮面結社、憑霊、邪術』(講談社、第5回日本アフリカ学会研究奨励賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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