内容説明
イギリス史上初めて労働者が有権者の過半に達した一八八〇年代の選挙法改正後、大方の予想を裏切り到来したのは、二〇年にわたる未曾有の保守黄金時代であった。労働者たちは、なぜ、いかにしてコンサヴァティズムへと組織・動員されたのか?欲望の肯定、悪漢の設定、女性層の開拓―一世を風靡した政治団体プリムローズ・リーグの巧みな手法と論理に迫る。
目次
序章 「保守党支配の時代」とポピュラー・コンサヴァティズム
第1章 ディズレイリの記憶
第2章 プリムローズ・リーグとは?
第3章 肯定される欲望―プリムローズ・リーグと「快楽の政治」
第4章 設定される「悪漢」―プリムローズ・リーグとアイルランド自治問題
第5章 組織・動員される「未開拓領域」―プリムローズ・リーグと女性の政治参加
終章 「保守党支配の時代」の終焉とプリムローズ・リーグ
著者等紹介
小関隆[コセキタカシ]
1960年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。京都大学人文科学研究所助教授。イギリス・アイルランド近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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