出版社内容情報
冷戦とは何だったのか。大国同士の駆け引きや政治リーダーを主人公とする従来の物語とは一線を画し、無数の名もなき人びとの日常的な想像と行為の連鎖と、現実政治との影響関係から冷戦初期の歴史を描く。恐怖、不安、敵意、憎悪、願望……現実は人びとにどう想像され、それは増幅拡散してどのように新しい現実を生み出していったのか。
内容説明
冷戦とは何だったのか。恐怖、不安、敵意、憎悪、願望…現実は人びとにどのように想像され、想像は増幅拡散しつつどのように新しい現実をつくり出していったのか。大国間の駆け引きや政治リーダーを主人公とする従来の物語とは一線を画し、本書は、無数の名もなき人びとの日常的な想像、その行為の連鎖、そして現実政治との影響関係から、冷戦初期の歴史を描きなおす試みである。そのため社会史と外交史、ローカル史とグローバル史を総合的に組み上げ、米国、中国、朝鮮半島、日本など世界各地で起きたことの同時性と類似性、関連性の意味を明らかにしてゆく。そこから、冷戦の本質を再考し、冷戦世界を社会的な観点から理解しなおすための新しい見方を提示する。―この画期的な作品は、当初、ハーバード大学出版から公刊され、世界的に大きな反響を呼び起こしてきた。この度、著者自身による大幅な加筆改稿・再構成を経て、ついに日本語で刊行された。
目次
冷戦とは何だったのか?
第1部 連鎖する世界(名付けえないものに名前を付ける;ローカルに翻訳するということ)
第2部 社会的なものの時代(虚構の現実;印象をめぐるポリティクス;「真実」の創出 ほか)
第3部 同時性の世界(社会戦争;内部の敵;人びとの戦争 ほか)
社会装置としての冷戦
著者等紹介
益田肇[マスダハジム]
大阪生まれ。立命館大学国際関係学部卒。新聞社勤務を経て渡米。日本語教師として高校勤務ののち、ノースウェスト・カレッジで準学士号、ラトガーズ大学で学士号、コーネル大学大学院にて博士号取得。現在、シンガポール国立大学歴史学部准教授。専門は、東アジア近現代史、アメリカ外交史、グローバルな視野を持つ社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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