パニュルジュの剣―ラブレーとルネサンス文学の秘法

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  • サイズ A5判/ページ数 342,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000244473
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0098

内容説明

ルネサンスを代表する知識人フランソワ・ラブレーの『パンタグリュエル物語 第三の書』、宮廷詩人クレマン・マロの諷刺詩『地獄』、そして国王の姉マルグリット・ド・ナヴァールの宗教詩『牢獄』。これらの文学作品においては、構造が解釈の鍵であり、この鍵を用いることで、テクストに隠されたメッセージが魔法のように浮かび上がる。本書はこれらの作品の綿密な分析を通して文人たちの驚くべき技法を明らかにし、さらにはルネサンスの知の枠組を照らし出す。発見にみちた知的探求のこころみ。

目次

序論 秘密の遠近法―対称構造とテクストのアナモルフォーズ
第1章 ヒュドラ対ヘラクレス―クレマン・マロの諷刺詩『地獄』における立体視の技法
第2章 言葉に封じ込められた霊―マルグリット・ド・ナヴァールの宗教詩『牢獄』における無限円と円形詩の合一
第3章 我々の陰茎はしばしば誤謬を犯す―ラブレーの『パンタグリュエル物語 第三の書』におけるファロスの歪曲図像と解釈の諸問題
第4章 諷刺詩から物語へ―ラブレーの『第三の書』におけるマロの『地獄』の影響
第5章 鞘より汝の剣を抜け―ラブレーの『第三の書』における武器と武装の両義性
結論 哲学の第一にして究極の原理―文学作品の構造とルネサンスの知の枠組
補遺1 『マグロンヌの書簡詩』
補遺2 『地獄』
補遺3 『崇高かつ神聖なパリ高等法院へ』