パリデギ―脱北少女の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244442
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

内容説明

動物や死者の魂の声を聴き取ることのできる不思議な少女・パリ。飢餓に苦しむ北朝鮮を逃れて国境を越えたパリは、家族全員を失いたった一人で世界に投げ出される。行き着いたロンドンは、移民、難民が世界中から吹き寄せられる街。テロや暴力に苦しむ世界中の声が、パリの耳に響く。そこで出会ったのは、パキスタンから来た一人の男…。韓国随一の作家黄〓(せき)瑛は、89年、国禁を犯して北朝鮮に渡り、帰国後五年間、獄に投じられた。その後はパリ、ロンドンに居を移し、世界中を渡り歩いた。「パリデギ」はその経験を踏まえ、移民、難民の側から現代世界の苦しみ、哀しみを描いた小説である。

著者等紹介

黄〓暎[ファンソギョン]
現代韓国で最も人気の高い作家。1943年長春(中国)生まれ。1962年文壇にデビュー。1971年『客地』(邦訳、岩波書店、1986年)で高い評価を得る

青柳優子[アオヤギユウコ]
翻訳家。市民の集い「コリア文庫」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

井月 奎(いづき けい)

24
人は昔、鏡に映したように似ていたのではないでしょうか。しかし存在が世界に広がり、気候や地形、文化や言葉の違いが少しずつ鏡を歪めて、国を分割して、同じ源を持つ宗教 が複数に別れたときに人々は変化を余儀なくされ、その際に憎しみや妬みが生まれてこぼれ落ち、それは強く邪で人々は肉親を殺され、自らの心を破壊されながら蹂躙されます。それでも許す、許すことが無理でも憎しみの連鎖は止めなければ、未来永劫に人々は傷つけあい、憎しみを生み続けてしまうのです。これは今突きつけられている私たちの命の問題なのです。 2016/05/22

kishi

20
脱北し、ロンドンに渡り、パキスタン出身の男性と結婚した女性が、ロンドン同時爆破テロに遭遇する。世界と北朝鮮は、こういう形でもつながるのか。2018/02/17

たまきら

17
今年3ヶ月間で一番胸に迫った本です。北朝鮮で生まれ育ち、その後難民となって生きる霊感の強い女性が主人公。彼女が語る「自分の憎しみに囚われている人」の開放の部分で涙が止まらなかった。親だけでなく、国も持たない存在。誰にも守られず、肉体も精神も蹂躙され、ゴミのように捨てられる人間とも認められない存在。希望の兆しがあるかと思えば消え、消えたかと思えば点滅し、物語は唐突に「これから」を暗示させて終わる。けれども私たちは毎日を送っていく。その積み重ねが愛しく尊く感じられる。秀逸。2018/03/23

soran

3
北朝鮮で生まれた、動物や死者の声が聞こえ、人の過去がわかるシャーマンの血を引く少女の物語。つらく、酷い。一家離散。中国へ逃げ、そこからイギリスへ売られ、だが少女は持ち前の頭の良さと勤勉さとその心根に優しい思いをかけてくれる人たちを頼りに生き延び、ムスリムの夫を持ち、そこへ9.11が。憎しみと暴力の連鎖のなかで、それでも希望を語る。酷い死を死んだ様々な死者たちが自らの死の意味を問う問いが重い2009/03/04

junne

1
脱北と言われるとイコール韓国(南)へ行くものだという漠然とした先入観があったんだけど違ったのでまず吃驚した。主人公は祖母ゆずりの霊能力みたいなものがあることもあり、全体としてマジックリアリズム的なんだけどそれが南米という遠い異国ではなくすぐ隣(ではありつつも遠い国)で展開することも驚き2021/05/25

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