出版社内容情報
1942年から45年8月の日本敗戦までマレー半島全域は日本軍の軍政下,様々の苦難を味わった.占領下の悲惨な状況,軍政の理念と実態を,80年代以降の本格研究の発展に基づき,最新資料を駆使してまとめた論集.
内容説明
1942年2月英軍降伏から45年8月の日本敗戦まで、シンガポール、マレー半島全域は3年8ヵ月もの間、日本軍の軍政下におかれ、人々は強制労働、拷問、凌辱、暴力等さまざまの苦難を味わった。日本占領下の悲惨と苦しみは何故生じたのか、日本軍はどのような軍政を行ったのか。70年代からの本格研究の発展に基づき、解禁された諸外国の一次史料を初め最近発掘された史料などを駆使してまとめた論集。
目次
第1章 渡辺軍政―その哲理と展開(一九四一年一二月~四三年三月)
第2章 抗日戦争期のマラヤ共産党幹部
第3章 シンガポール大検証について―現地住民と日本人の記憶の〓〓を巡って
第4章 日本占領下のマラヤにおける鉄道運営事情
第5章 日本軍政下のマラヤの経済政策―物資調達と日本人ゴム農園
第6章 スマトラ・ボルネオ石油と日本軍政
第7章 シンガポール民間人女性抑留所―POW‐WOWの世界
第8章 “昭南”の降伏
著者等紹介
明石陽至[アカシヨウジ]
1928年生まれ。愛知淑徳大学コミュニケーション研究科教授・南山大学名誉教授。『東南アジア史のなかの日本占領』(共著、早稲田大学出版会、1997年)。『インタビュー記録 日本の英領マラヤ・シンガポール占領(1941~45年)』(編集・解説、龍渓書舎、1998年)。『南方軍政関係史料 渡辺渡少将軍政関係史・資料』(編集、全5巻、龍渓書舎、1998年)。『南方軍政関係史料 軍政下に於けるマラヤ・シンガポール教育事情史・資料(1941-45)』(編集、全2巻、龍渓書舎、1999年)
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