出版社内容情報
「カエサルvsポンペイウス」の内乱をカエサル自身が描いた不朽の古典。最新の成果に基づく待望の新訳。
内容説明
ローマを揺るがせた「カエサルvsポンペイウス」の内乱を、歴史の当事者であるカエサルがみずから描いた不朽の古典。前四九年の戦争勃発から、地中海世界各地での一進一退の攻防、前四八年のエジプトでのポンペイウスの死までを描く。最新の成果に基づき、訳注・解説・索引などを充実させた新訳。「カエサル戦記集」第二弾。
目次
第1巻(内乱勃発;コルフィーニウムの攻防;ポンペイウス、イタリアを去る ほか)
第2巻(マッシリア攻囲;ヒスパーニア、ウァッローの降伏;マッシリア降伏 ほか)
第3巻(カエサル、執政官選挙を実施して当選、経済・行政施策を実施;カエサル、ブルンディシウムへ出発;ポンペイウスの戦争準備 ほか)
著者等紹介
高橋宏幸[タカハシヒロユキ]
1956年、千葉県生まれ。1984年、京都大学大学院文学研究科博士課程修了。2010年、京都大学文学博士。現在、京都大学大学院文学研究科教授。西洋古典学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Meme
8
内乱記に書かれていない史実を知るのが、また面白い!ゆえに内乱記を読んだのです!2023/10/22
Hotspur
2
ルーカーヌスとは全く違うカエサル自身の「内乱」(対ポンペイウス戦)の記録。自分に不都合な事実は歪曲・省略してあるとは言え、彼の淡々とした散文の持つ迫力(訳の力もあるとは思うが)は数段上。ルーカーヌスでは視野外の例えば糧秣補給についての記述が本書では細かく描かれ、第三者と当事者の意識の違いは歴然。2020/01/14
梨音
2
拠点の奪い合いと壮大な封鎖戦略、共和制ローマ最高の将軍たちの凄絶な内戦。人名が長くて覚えにくいのはさておき、粋を凝らした攻城戦包囲戦と綿密なイメージ戦略はかなり興味深い。が、一度きりの決戦はウェルキンゲトリクスとのアレシアの方が何倍も面白かった。2015/11/30
ターさん
1
『ローマ人の物語』を読んでいる。ちょっと中断して、『内乱記』を読んだ。以前読んだ『ガリア戦記』と、どう違うのかを知りたかった。ガリアは、多くの部族が乱立する、ローマからすると未開の地。自信に満ち、連戦連勝の英雄として語られる。しかし、ポンペイウスとの戦いは、苦悩の連続であった。対外的な戦いではない、内なる戦いによる戸惑いがあるのか。ポンペイウスの殺害の次第が、実に呆気ない記述だ。ほんの「数行」でしかない。これが全てを物語っている。「勝利を収めるすべはまずもって作戦であって、剣ではない」これは一貫していた。2022/02/20
まつだ
1
カエサルが書いてるのに、なぜ人称が「カエサルは~」なのか。原文からなのか、訳なのか。ひどくカエサルが頭の弱い人に感じられた。イタリア~アフリカまでの大キャンペーンから包囲戦、持久戦から一撃で決戦する様は胸がすく面白さ。敗者のその後が物悲しい。2015/12/23
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