出版社内容情報
他国に見せたい「日本」の姿は、いかに時代ごとに作られたのか。宝塚少女歌劇団、舞踊家・崔承喜(ルビ:チェ・スンヒ)、進駐軍向け公演などから考える。解放後の韓国で日本の文化政策が導入された過程も概観し、日本の文化政策と人びとの経験を描き出す。
内容説明
第二次世界大戦期・占領期・高度成長期の各時代、日本は自らをどのような国として他国に見せようとしたのか。また、理想としての「日本」のイメージはいかに作り上げられ、他国の反応は日本のアイデンティティ形成にいかに影響を与えたのか。宝塚少女歌劇団の欧米公演、舞踊家・崔承喜の活躍、戦時下の移動演劇運動、進駐軍向けの慰問公演などから考える。解放後の韓国で日本の文化政策が導入された過程も合わせ見て、日本の文化政策とそのもとで生きた人々の文化経験を描き出す。
目次
序章
第1章 「文明国」日本を見せる―戦時期の文化外交と宝塚少女歌劇団の欧米公演
第2章 アジア主義の模索―植民地文化統合と崔承喜のアメリカ公演
第3章 「正しい」国民文化―戦争動員と東宝移動文化隊
第4章 占領期の文化葛藤―「アメリカ」、ナショナリズム、イデオロギー
第5章 新たな自画像―豊かさの時代と宝塚歌劇団の再訪米
第6章 連鎖する文化経験―日韓国交正常化後の「文化韓国」
著者等紹介
朴祥美[パクサンミ]
1975年生。韓国出身。プリンストン大学大学院東アジア研究科博士課程修了。博士(Ph.D.)。専門は近現代日本史、東アジア関係史、文化史。マサチューセッツ工科大学、早稲田大学、東京大学を経て、横浜国立大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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