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超大国アメリカの文化力―仏文化外交官による全米踏査レポート

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  • サイズ B6判/ページ数 613,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000238533
  • NDC分類 709.53
  • Cコード C0036

内容説明

アメリカの文化は、単純で低俗、商業主義的で、世界をアメリカ化しようとしているとして、世界中から非難されている。それは本当なのだろうか。本当ならどうやって世界を支配できたのだろうか。著者はアメリカ三五州で七〇〇回に及ぶインタヴューと調査を敢行し、ケネディからブッシュにいたるアメリカ政府の「文化政策」と、フィランソロピー、財団、企業メセナ、大学、コミュニティといった、文化にかかわる組織の機能の解読を試みた。その結果姿を現したのが、大がかりで複雑なアメリカの文化システムである。このシステムは、市場に左右されずに効率的に巨額の資金を集め、マイノリティに配慮した多様な文化を振興している。その理念と巧妙な仕組みは驚くべきものだ。表向きのアメリカ文化の顔とは異なる、これまで知られていなかったその実態を、はじめて実証的に明らかにした意欲作。

目次

第1部 アメリカの文化と政治(アメリカの文化省?;政府芸術機関の誕生;アメリカ文化政策の起源(一九六〇年以前)
全米芸術基金の黄金時代
地域における文化の民主主義
「文化戦争(カルチャー・ウォーズ)」)
第2部 アメリカの文化と社会(フィランソロピー;「501c3」;キャンパス;文化の商業化;文化の多様性;アメリカ流の文化は例外)

著者等紹介

マルテル,フレデリック[マルテル,フレデリック][Martel,Fr´ed´eric]
1969年生まれ。作家、ジャーナリスト、社会学博士。文化省国際関係局勤務、首相顧問などを経て、2001~05年にフランス大使館文化外交官としてボストンに在住し、その間に著書『超大国アメリカの文化力―仏文化外交官による全米踏査レポート』を執筆した。ジャーナリスト・研究者として多くの新聞・雑誌にも定期的に記事や論文を執筆している。またFrance Cultureラジオの企画・司会を務めるほか、パリ政治学院などの国内外の高等研究機関でも教鞭をとっている

根本長兵衛[ネモトチョウベエ]
1932年生まれ。朝日新聞パリ・ローマ特派員、パリ駐在文化担当編集委員、論説委員、共立女子大学教授、(社)企業メセナ協議会専務理事を経て、現在、日仏メディア交流協会副会長

林はる芽[ハヤシハルメ]
東京大学卒業後、リヨン2大学文学部修士課程を経てイースト・アングリア大学美術史学修士。企業メセナ協議会元プログラムディレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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アメリカの文化システムについての本。参考になる! アメリカは市場主義で文化省はないとはよく言われるけれど、システムは政治的に作られて来たし、NEAの在り方も501c3もその上で今の形になったからまるっと市場だけじゃないのよ、と。アメリカにおける反エリートの意識は根深い話だし、人種やLGBTも長く「戦争」として存在し続けている。日本ではリーディングミュージアムみたいな「文化の商業化」ネタか俄かに出ているけれど、この背景もなしにいきなり過ぎてなんだかな、という気になる。2018/08/08

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