内容説明
六〇年以上も分断されたまま、冷戦の氷塊として残された朝鮮半島。ようやく二〇〇〇年六月の南北首脳会談以降、南北の和解と協力の歩みが始まった。しかし困難は大きく、急速な統一は地域に大混乱をもたらしかねない。どのように統一を進めるか。本書は、現在を「分断時代の解体期」と位置づけ、南北民間交流を実践する筆者の、市民参加型統一構想の論文集である。日本の読者に向けたインタビューも収録。
目次
私たちはいま、分断体制の解体期を生きている
分断体制の解体と変革的中道主義
二〇〇七年南北首脳会談後の市民参加型統一
六・一五時代の朝鮮半島と東北アジアの平和
六・一五時代の大韓民国
分断体制の歴史と盧武鉉政権
朴正煕時代をどう考えるか
知恵の時代のために・再論
統一作業と改革作業
朝鮮半島の二〇〇二年
朝鮮半島に“一流社会”を作るために
東北アジアと朝鮮半島の平和体制は可能か
二一世紀韓国と朝鮮半島の発展戦略のために
著者等紹介
白楽晴[ペクナクチョン]
1938年生まれ。高校卒業後渡米、ブラウン大学とハーバード大学で修学。後に再渡米し、72年ハーバード大学でD.H.ロレンス研究により英文学博士。66年季刊『創作と批評』創刊、以来編集人・発行人を続ける傍ら、ソウル大学教授を務める。現在ソウル大学名誉教授、「6.15共同宣言実践」南側委員会常任代表
青柳純一[アオヤギジュンイチ]
1949年東京都生まれ。翻訳家。1969年より東北大学、大阪外国語大学、大阪教育大学を経て釜山大学大学院博士課程修了。1990年より2004年まで韓国の釜山大学などの日本関係学科教員。現在、コリア文庫(仙台)副代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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