内容説明
「国境なき記者団」は、「言論・報道の自由」を守るために、1985年フランスで設立されたジャーナリストによる団体です。世界中で弾圧・拘禁・殺害されたジャーナリストとその家族を救出・支援するとともに、各国のメディア規制の動きを常に監視し、警告を発しています。本書は、創設以来のメンバーで現在事務局長のロベール・ナメール氏が、自らの来歴を語りながら、この団体の20年近い活動を描いています。窮地のジャーナリストを救い、メディア規制の動きに敢然と立ち向かう「国境なき記者団」の「自由」を守る闘いが、いまこの本で明らかになります。
目次
第1章 教訓―タウフィック・ベン=ブリック事件
第2章 極左主義から人権主義へ
第3章 フランス・メディアの逸脱
第4章 つまずき
第5章 憎しみのメディア
第6章 果てしなき無関心
第7章 月明かりに、わが友ゾンゴよ
第8章 外交機密に対するメディア報道
第9章 報道の自由にとっての新たな敵
著者等紹介
メナール,ロベール[メナール,ロベール][M´enard,Robert]
1953年旧フランス領アルジェリア・オラン生まれ。ジャーナリスト。「国境なき記者団」事務局長。フランス・モンペリエ、ポール・ヴァレリー大学一般教育課程修了。南フランス・モンペリエを拠点とするフリー・ジャーナリストとして79年より『ル・プティ・ビトゥロワ』『ミディ・リーブル』『ル・クーリエ・エコノミック・デュ・ミディ』『ル・ヌーヴォー・スュッド』など各地方紙でペンをとる。83年に国営ラジオ局、ラジオ・フランス・エローに入局。政治ジャーナリストとしての取材活動のかたわら、85年に「国境なき記者団」を設立。90年より現職
大岡優一郎[オオオカユウイチロウ]
1966(昭和41)年東京生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒。NHKアナウンサーを経て、95年から96年までフランス・リヨン第3大学大学院留学。修士課程において国際政治学専攻。現在テレビ東京勤務
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