戦時経済体制の構想と展開―日本陸海軍の経済史的分析

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  • サイズ A5判/ページ数 304p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000236980
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C3033

出版社内容情報

第一次世界大戦という総力戦から衝撃を受けた日本陸海軍は,戦時に備え平時より軍事力を経済力の可能な範囲で蓄えておく「戦時経済体制」をどのように構想したのか。またアジア太平洋戦争の敗戦に至るまで,この構想はどのように準備・展開され,そして破綻に至ったのかを経済史・経済思想史的視点から詳細に解明する。

内容説明

第一次世界大戦という総力戦から衝撃を受けた日本陸海軍は、戦時に備えて平時より経済力の可能な範囲で軍事力を蓄えておく「戦時経済体制」を、どのように構想したのか、そしてアジア太平洋戦争の敗戦に至るまで、この構想はどのように準備・展開され、そして破綻に至ったのか。経済史・経済思想史的視点から詳細に解明する。

目次

問題意識と視角―戦時経済体制と合理性
第1部 戦時経済体制の構想―総力戦経済体制をめぐって(戦間期の戦時経済思想―日本陸軍を中心に;生産力拡充問題と物資動員計画)
第2部 戦時経済体制の展開―アウタルキーの呪縛(日満支経済ブロックの構想と展開;「大東亜物流圏」の再編と崩壊;日本海軍とアウタルキー思想)
第3部 「戦時期経済」体制に見る軍事工業―航空機と艦船(戦時航空機工業の構想と展開―陸軍航空を中心に;戦時造船工業の造成―潜水艦と戦時標準船)
転換期の経済的背景

著者等紹介

荒川憲一[アラカワケンイチ]
1947年宮城県石巻市生まれ。72年一橋大学社会学部卒業、同年陸上自衛隊入隊(2等陸士)。96年防衛研究所戦史部所員(その後主任研究官)、97年東洋英和女学院大学大学院社会科学研究科修士課程修了、2001年一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、03年防衛大学校助教授、09年同教授。経済学博士(一橋大学)。元1等陸佐。専門は、戦争と経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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hurosinki

4
戦時経済体制、特に自給圏構想のアイデアの発展と妥当性を検討する。 日満ブロックの形成は戦間期の自給圏構想の帰結であり、筆者によれば一定の妥当性を持ったという(そうか?)。36〜37年の時期を筆者は転機として強調しており、この時期に軍人の強い危機感から軍備が経済基盤構築よりも優先され、非合理な軍拡要求が出されるに至ったという。対ソ戦を想定した陸軍は石原を中心に国防国策大綱を策定し、これに基づく軍備充実計画を提示する。海軍も陸軍に対抗して対米戦を想定した「〇三計画」という大和型戦艦を含む軍備補充計画を立てる。2021/03/21

ワッキー提督

3
日本の戦時経済体制について、その準備過程から戦時中の実情まで、広範な分野について扱った一冊。当時の日本の戦略と、それがどのように失敗していったかを理解するうえで、助けとなる一冊。筑波大図書館にて 。2014/02/28

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