戦争格差社会アメリカ―ヒロシマ記者が歩く

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000236737
  • NDC分類 302.53
  • Cコード C0036

内容説明

単身全米各地を歩き、心身の深い傷が癒えぬイラク帰還兵や亡くなった兵士の遺族、健康被害に苦しむ9・11のヒーロー、いまだ故郷に帰れぬハリケーン・カトリーナ被災者、貧困にあえぐ若者らの声を丹念に拾い、一方で政権の圧力に抗して反戦の灯火を掲げ、良心を貫く市民たちの姿も描く。アメリカの“今”を伝える迫力のルポ。

目次

1 踏みにじられる人権(「9・11」ヒーロー―補償されぬ健康障害;認定テロリスト―「不当逮捕」と消えぬ汚名 ほか)
2 戦争の傷と反戦への決意(退役軍人ホームレス―心身に傷を負い帰る場所なく;反戦退役軍人―目的が見えないイラク戦争 ほか)
3 民生を圧迫する軍事費と格差社会(ハリケーン・カトリーナ―今なお残る深いつめ跡;都市貧困層の若者―暴力や誘惑と隣り合わせ ほか)
4 戦争に加担するメディアと拡大を続ける軍需産業(主流メディア―イラク戦争の正当性を支持;ロスアラモス研究所―進む新型核弾頭製造計画 ほか)
5 平和への灯火をかがけて(下院議員―「憎しみを超えよ」;平和教育―巨額戦費の矛盾を説く ほか)

著者等紹介

田城明[タシロアキラ]
1947年兵庫県生まれ。72年中国新聞社に入社し、現在特別編集委員。これまで主として平和・核問題について幅広い報道に取り組んできた。世界の放射線被害者の実態を探った『世界のヒバクチャ』(講談社)取材班に加わり、90年度の「新聞協会賞」受賞。20世紀の核時代の意味を米国の学者・政策決定者らに聞いた『核時代 昨日・今日・明日』(中国新聞社)で95年度の「ボーン・上田記念国際記者賞」、湾岸戦争後のイラクや米英軍人らの取材をもとにした『知られざるヒバクシャ―劣化ウラン弾の実態』(大学教育出版)で2000年度の「日本ジャーナリスト会議大賞(JCJ大賞)」、『21世紀 核時代 負の遺産』で02年度の「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」をそれぞれ受賞。さらにこれまでの一連の業績に対して03年度の「日本記者クラブ賞」を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

クルカ

0
頁が重かった。あらゆる分野において、アメリカのイラク戦争の影響を詳細に描き出しているように思う。それだけでなく、そこから派生した題材も扱われており、広い視点からアメリカのイラク戦争を見つめ直すことが出来る良書ではないだろうか。特に驚いたことは、帰還兵の扱いがあまりにも酷いということ。まるで使い捨ての刃ではないか! 旧日帝軍の特攻とどちらが罪深いかはさておくとして、同等のむごたらしさを感じる。弱者を切り捨てる世界。それはきっと一部の人しか幸せになれない世界で、たぶん私を含めた多くの人は不幸側じゃないのかな。2013/06/11

トリニト

0
自分たちの利益追求を優先して、ありとあらゆる方法で弱者を追い詰め、利用する権力者たちが支配する自由の国アメリカ。弱い政府や、政府に常に批判的なジャーナリズム、平和ボケした戦争を知らない民衆をもつ国『日本』に生まれたことを、これほどありがたく思えた本はないかも知れない。この本が出版された時点で、訴訟中だった人たちがどうなったのかが気になる。2012/09/02

カネコ

0
2011/05/08

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