内容説明
単身全米各地を歩き、心身の深い傷が癒えぬイラク帰還兵や亡くなった兵士の遺族、健康被害に苦しむ9・11のヒーロー、いまだ故郷に帰れぬハリケーン・カトリーナ被災者、貧困にあえぐ若者らの声を丹念に拾い、一方で政権の圧力に抗して反戦の灯火を掲げ、良心を貫く市民たちの姿も描く。アメリカの“今”を伝える迫力のルポ。
目次
1 踏みにじられる人権(「9・11」ヒーロー―補償されぬ健康障害;認定テロリスト―「不当逮捕」と消えぬ汚名 ほか)
2 戦争の傷と反戦への決意(退役軍人ホームレス―心身に傷を負い帰る場所なく;反戦退役軍人―目的が見えないイラク戦争 ほか)
3 民生を圧迫する軍事費と格差社会(ハリケーン・カトリーナ―今なお残る深いつめ跡;都市貧困層の若者―暴力や誘惑と隣り合わせ ほか)
4 戦争に加担するメディアと拡大を続ける軍需産業(主流メディア―イラク戦争の正当性を支持;ロスアラモス研究所―進む新型核弾頭製造計画 ほか)
5 平和への灯火をかがけて(下院議員―「憎しみを超えよ」;平和教育―巨額戦費の矛盾を説く ほか)
著者等紹介
田城明[タシロアキラ]
1947年兵庫県生まれ。72年中国新聞社に入社し、現在特別編集委員。これまで主として平和・核問題について幅広い報道に取り組んできた。世界の放射線被害者の実態を探った『世界のヒバクチャ』(講談社)取材班に加わり、90年度の「新聞協会賞」受賞。20世紀の核時代の意味を米国の学者・政策決定者らに聞いた『核時代 昨日・今日・明日』(中国新聞社)で95年度の「ボーン・上田記念国際記者賞」、湾岸戦争後のイラクや米英軍人らの取材をもとにした『知られざるヒバクシャ―劣化ウラン弾の実態』(大学教育出版)で2000年度の「日本ジャーナリスト会議大賞(JCJ大賞)」、『21世紀 核時代 負の遺産』で02年度の「石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞」をそれぞれ受賞。さらにこれまでの一連の業績に対して03年度の「日本記者クラブ賞」を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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