出版社内容情報
「見えない存在」として日本社会の底辺を生きた在日朝鮮人。1950年代、70年代、そして現代――物言わず命を絶った死者たちの魂を、東北の緑野に追いかけた老作家が見たものは・・・・・。『火山島』の作家による最新傑作小説。
内容説明
一九五〇年代、オルグに入った炭鉱で、ダイナマイトを抱えて自爆した心やさしい活動家。一九七〇年代、ソウルに母国留学し、夏休みで帰郷した直後、山に入って命を絶った純真な青年…。彼らはなぜ自ら命を絶ったのか。そして死の真相は、なぜ三〇年も隠され続けてきたのか。物言わぬ死者たちの魂を探し求めて、老作家は東北の緑野を彷徨う。
著者等紹介
金石範[キムソクボム]
1925年生まれ。作家。1967年『鴉の死』でデビュー。代表作は、韓国済州島の「四・三蜂起」をテーマとした『火山島』(全7巻)で、同作品により大仏次郎賞、毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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