死のミメーシス―ベンヤミンとゲオルゲ・クライス

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  • サイズ B6判/ページ数 330,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000234757
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ベンヤミンの思想は、なぜ今日もなお喚起的であり続けるのか。言語戦略・美的思考・神話性を3つの柱とし、両義的にして繊細な思想の戦略を捉える。ゲオルゲとその周辺の青年群像との関係が語る、精神の道程に隠された秘密とは。

内容説明

ベンヤミンの思考は、今日もなお挑発し続ける。その思想の生成過程から、近代と反近代のはざまで、不可能な「第三の道」を探った精神の秘密に迫る。ゲオルゲとその周辺への親近と疎隔に隠された事情―神話的なものの豊饒な親和力から、「死」を梃子にして身を解き放とうとするベンヤミンの逆説的な身振りは、神話と革命、神話と純粋言語、神話と神学をめぐるその両義的な思考の道筋について、多くを語っている。「死のミメーシス」という生存を賭けた営みをテクストから掘り起こし、思想が跳躍する瞬間をハイスピードカメラでとらえる。

目次

様式・夭折―ありし日の若者たち
「神話」と「神話的なもの」(翻訳・姿勢―ボードレールの『白鳥』;異教・神学―バッハオーフェンと「宇宙論サークル」;原像・幻像―ゲオルゲ、クラーゲス、アドルノ)
再現のメディア(朗読・祭祀―パンヴィッツ、ベーリンガー、ヘリングラート;活字・筆跡―ゲオルゲ、クラーゲス;写真/相貌―ゲオルゲ、ダウテンダイ)
作品を読むベンヤミン(引用・転位―テクスト群としてのヘルダーリーン;句切/身体―ゲーテ、ヘルダーリーン、ゲオルゲ;形姿/歴史―ゲオルゲ、カフカ、クレー)

著者等紹介

平野嘉彦[ヒラノヨシヒコ]
1944年生まれ。専攻、ドイツ文学。京都大学大学院修士課程修了。京都大学総合人間学部教授、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授を経て、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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