内容説明
朝鮮戦争勃発の年、一九五〇年の秋、自ら志願して戦場に赴いた在日韓国人青年たちがいた。独立して間もない祖国を守りたい一心から志願した彼らであったが、全六四二名のうち一三五名が戦死・消息不明、二四二名が日本政府から再入国を拒絶され、家族の待つ日本へ帰還できたのは、わずか三分の一に過ぎなかった―。在日という特殊な立場ゆえに、時代背景と国際政治に翻弄された義勇兵たちの運命を描くノンフィクション。
目次
第1章 在日学徒義勇軍の誕生
第2章 仁川上陸作戦と義勇兵
第3章 幻の独立三・一歩兵大隊
第4章 惨劇の戦場
第5章 富平からの日本帰還
第6章 韓国軍に編入された義勇兵
第7章 日本帰還を阻まれて
第8章 進まぬ帰還交渉
第9章 韓国にとり残された人々
第10章 「北送阻止工作隊」の顛末



