出版社内容情報
「泡沫党首候補」から「首相候補者」へ――。ブレグジット、反緊縮に揺れる英国の新しい参加型政治運動。SNSを駆使した若者の行動は、市民運動や旧来の労組をも巻き込んだ「コービン運動」に拡大した。政党政治の未来がここにある。
内容説明
「個人の野心などまったくどうでもいい。これは、私たちの社会を、冷酷で分断されたものではなく、よいものに変えられる私たちみなの社会運動だ。前に進む道をみな知っている」32年にわたる万年ヒラ議員から、まさかの労働党党首へ。ジェレミー・コービンを押し上げたのは、反緊縮のうねりのなか生まれた、SNSを駆使する新しい市民参加型政治運動だった。この「コービン運動」は、旧来の労組をも巻き込み、ニューレイバーの失墜でどん底状態にあった労働党に奇跡を起こす。そしていま、EU離脱を巡る混乱に翻弄され、英国の政党政治は大きく変わろうとしている。気鋭のライターが綿密な取材に基づき活写した、とびきりエッジーなルポルタージュ。
目次
二〇一七年六月七日
不承不承の党首誕生(二〇一五年九月一二日)
絶体絶命の窮地―ミリバンド労働党の総選挙敗北(二〇一五年五月七日)
絶望からどこへ?―「求む、反緊縮候補」(二〇一五年五月)
投票用紙に名前を載せる(二〇一五年六月三~一五日)
チーム・コービン(二〇一五年六月~八月)
わが家を探していた一つの運動―反緊縮財政(二〇一五年夏~秋)
労組の持つ力(二〇一五年夏)
採決のベル―社会福祉法案(二〇一五年七月二〇日)
メディアのパニック(二〇一五年七月二一日)
傲れるものは久しからず―ブレア派の運命(二〇一五年夏)
コービン・ブーム(二〇一五年夏)
帝国の逆襲(二〇一五年八月)
勝利と試練(二〇一五年九月一二日)
夏のクーデター(二〇一六年六月二七日)
解散総選挙(二〇一七年四月一八日~六月七日)
著者等紹介
ナンズ,アレックス[ナンズ,アレックス] [Nunns,Alex]
ライター、編集者、活動家、ミュージシャン。政治記者として『レッド・ペッパー』『ル・モンド・ディプロマティーク』などに寄稿。2011年の1月25日革命(エジプト革命)参加者が現場の逐一を伝えたツイートを編集、ツイートによる市民ジャーナリズムを現代史の中に位置づけた最初の書籍となった。「ツイッターに何ができるんだと期待もせずに読み始めたら、現場の若者の声が立ち上がり、深く心を動かされた」(ロバート・フィスク)等の賞讃を受け、同書をもとにアルジャジーラが同名ドキュメンタリーを制作。2018年秋、ジェレミー・コービン労働党党首のスピーチライターに就任。公立校出身、ケンブリッジ大学ロビンソンカレッジ歴史科卒
藤澤みどり[フジサワミドリ]
ジャーナリスト、翻訳家、校閲者。Translators United for Peace(TUP:平和を目指す翻訳者たち)メンバー。ロンドン在住
荒井雅子[アライマサコ]
翻訳家。TUPメンバー
坂野正明[サカノマサアキ]
翻訳家。TUPメンバー、2008年より同会代表。主にオンライン上での英語⇔日本語の翻訳、文章校正(英文、和文)、既存の翻訳文のチェックのサービスを提供するワイズ・バベル社を主宰。スコットランド在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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