出版社内容情報
バブル経済が破綻した当初,日本経済の低迷がここまで長引くと予測し得た人は少なかったのではないか.なぜ,これほど深い隘路に陥ってしまったのか.ようやく語り始めたキーマンたちへの膨大なインタビューや存在すら知られていなかった第1級の極秘資料の数々を通して,現在の金融危機への「入り口」を生々しく再現,根深い病理の深層に迫る.
内容説明
株価急落、東京二信組・兵庫銀行の破綻、そして住専処理へ―後手に回り続けた政策判断、その思惑を徹底検証する。
目次
第1章 寂しい危機感―なぜ公的資金を見送ったのか(モラトリアムを引き出しに;解けないパズル ほか)
第2章 「覚書」の裏で―なぜ抜本処理が遅れたのか(金融危機の扉;ジューセン・トラップ ほか)
第3章 銀行局の威信―なぜ二信組から潰したのか(仕舞い込まれたB計画;新局長への秘密指令 ほか)
第4章 届かぬ危険信号―なぜ金融当局は逡巡したのか(気がかりな警告;吉田頭取のの悲鳴 ほか)
第5章 危機の扉が開くとき―なぜ税金投入を決断したのか(ペイオフ凍結の真相;危ういリターンマッチ ほか)
著者等紹介
西野智彦[ニシノトモヒコ]
1958年長崎県生まれ。慶応義塾大学卒業後、時事通信社入社。通産省、日銀、経団連、外務省、首相官邸、大蔵省を担当した後、95年同社を退社。96年東京放送(TBS)入社。報道局経済部記者、「JNN報道特集」ディレクターを経て、2001年7月より政治部記者
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