出版社内容情報
日本経済の低迷は続き,財政赤字は膨らむ一方である.本書では,1997年の金融危機を追った好評の『検証経済失政』に続き,銀行への公的資金投入,長銀の破綻などをめぐり,大きく揺れ動いた98年の日本経済の深層を克明に再現する.
内容説明
改革路線が放棄される瞬間…病める日本経済の深層を暴く。日本経済が坂道を転がり続けた1998年の息詰まるドキュメント。
目次
第1章 変容する公的資金―なぜ三十兆円枠が用意されたのか(悩める総理;資本注入の罠 ほか)
第2章 官僚たちの憂鬱―なぜ経済政策は停滞したのか(孤独な引責辞任;橋本「蔵相」の選択 ほか)
第3章 ささやかな抵抗―なぜ金融当局は失権したのか(梶山構想の波紋;かき消された警告 ほか)
第4章 金融危機、再び―なぜ改革路線を放棄したのか(財政構造改革、転換へ;長銀を「救済」せよ ほか)
第5章 迷走の果てに―なぜ巨大銀行は倒れたのか(遅れてきたケインジアン;激突!金融国会 ほか)
著者等紹介
西野智彦[ニシノトモヒコ]
1958年長崎県生まれ。慶応義塾大学卒業後、時事通信社入社。通産省、日銀、経団連、外務省、首相官邸、大蔵省を担当した後、95年同社を退社。96年東京放送(TBS)に入社。報道局経済部で日銀、大蔵省を担当し、99年7月より「JNN報道特集」ディレクター
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