生きたことば、動くこころ―河合隼雄語録

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  • サイズ B6判/ページ数 138p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000221818
  • NDC分類 146.8
  • Cコード C0011

出版社内容情報

京都大学の研究室におけるケースカンファレンスでの河合氏のコメント(1974-76)をまとめたこの『河合隼雄語録』は、臨床家のあいだで読み継がれてきた。発見にみちたこの記録をいま公刊する。
(解説=岩宮恵子)

内容説明

京都大学で読み継がれてきた貴重な記録、臨床の教え。事例検討会で語られた「生きている」ことばの数々。発見にみちたこの記録を、いま公刊する。

目次

1 面接場面の具体的問題(面接中の電話;治療機関の並行利用 ほか)
2 クライエントの内的力動(母親の考え方の変容;甘えるということ ほか)
3 クライエント‐セラピスト関係(他のセラピストのクライエントに会うこと;一人の人間が泥まみれになって関わること ほか)
4 セラピストとしての問題(所属している場に守られているカウンセラー;大事なことからの逃げ ほか)
5 治療観から人間観へ(現実的方針;共感の失敗とその修復 ほか)

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
臨床心理学者。1928年生まれ。京都大学理学部数学科卒業。教育学博士。1962~65年スイスチューリヒユング研究所留学、ユング派分析家資格取得(日本人初)。京都大学教授、国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を歴任。2007年7月逝去

河合俊雄[カワイトシオ]
臨床心理学者。1957年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程中退。Ph.D.ユング派分析家資格取得。京都大学こころの未来研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Gotoran

46
京都大学臨床心理学研究室での事例検討会での河合先生のコメントを当時の院生山田(旧姓藤尾)真理子さんがノートに纏めたものがオリジナル、そのコピーが『河合隼雄語録』として広まっていたと、河合先生が定年退官時にワープロ化され希望者に配付されたとも、最終的には、河合先生逝去後の2009年に追悼の思いが込められて他の書籍とともに発刊されたと云う。河合先生の考え方・在り方に直に接することができる貴重な記録。河合先生のカウンセリングに対する心構えや考え方が伝わってきた。カウンセリング興味のある方、向きの書籍。2018/06/30

てんちゃん

29
著者が京都大学の臨床心理学教室で事例検討会を行っていた際のコメントを生徒がノートにしたためており、コピーされ著者没後に生徒の間で読み継がれていたもの。よって、詳細不明のケースについてのコメントが唐突にのせられているので、一般人にはかなり読みづらい。しかし、巻末の解説を読むと、「そう読むのかぁ」とかなり響くものがあった。やっぱり河合先生はセラピスト以上に人として大変に魅力的。2019/05/16

壱萬参仟縁

27
クライアントに本を勧める。知的に高くてノーマルに近い人たちにはね、本を読んでもらうのも非常にいいことだと思いますよ(13頁)。本を読むのは、心理学のクライアントにとってもC.ロジャースの非指示的カウンセリングのように、自らの力で解決策を開拓する意味もあるのかもしれない。上げ膳据え膳ではない、カウンセリングのカウンセラーとの匙加減が必要か。親父とおふくろが勝手に生みやがって、しかも自分を拒否して・・・(26頁)というのは、心の闇か病みか? 誰もが破れかぶれになるとそうなるのかもしれないが。  2014/06/30

たりらりらん

9
河合先生の言葉を集めた一冊。一つ一つ具体的な事例がない中で、これだけ他の人にも適するような言葉を発していたのだな、と考えると先生の偉大さが偲ばれる。セラピストはその人の悲しみというものをよりよく理解するために、想像力を逞しくして、その人と同じ視点になって悩まなければいけない、とある。これは、「自分がこの人になったら」という視点を超えて、「完全にこの人の立場になる」という領域に達さなければいけないということでもある。悩みに対するヒントがたくさんこめられている。2011/01/14

くま

5
心理学者の頭の中はどうなっているんだろうなと思った。カウンセリングは、ただ受容しているだけでなく、カウンセラーの頭の中では、いろいろなことが浮かんでいるんだと分かった。2013/08/28

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