あしたはドロミテを歩こう―イタリア・アルプス・トレッキング

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000220248
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

『幸福な遊戯』や『まどろむ夜のUFO』,『空中庭園』などで知られる気鋭の作家が,雪深いイタリアの山に挑んだ.日本で禅僧もしていた山岳ガイド・マリオさんと山初体験の著者との抱腹絶倒のトレッキングは,自然への深い感動を呼ぶ.

内容説明

私はいま、こんなに空の近くにいる。『幸福な遊戯』で知られる気鋭の作家が、雪深いイタリアの岩山に挑んだ。NHKBSで大好評だったトレッキング紀行は、自然への深い感動を呼ぶ。

目次

はじめに イタリアの記憶
第1章 出会い―コルティナ
第2章 岩の宇宙―トレ・チーメ
第3章 大滝のある渓谷―フェラータへの挑戦
第4章 羊飼いたちの村―アグリツーリズモ
第5章 十字架のある頂上―サッソ・ディ・ストリア
第6章 ドロミテの女王―マルモラーダ
第7章 さようならドロミテ
おわりに ありがとうをいくつか

著者等紹介

角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。現代のフリーターの浮遊感と疑似家族をテーマに、90年『幸福な遊戯』で海燕新人文学賞受賞。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、『ぼくはきみのおにいさん』で坪内譲治文学賞を受賞、『キッドナップ・ツアー』で路傍の石文学賞、産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2003年第3回婦人公論文芸賞に『空中庭園』が選ばれる
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感想・レビュー

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syota

26
図書館で本棚を眺めていたら、昔使っていたスキーブーツと同じ名前のタイトルが目に入ったので、思わず借りてしまったw トレッキング番組(NHK-BS)の撮影でイタリア・アルプスへ行ったときの様子が綴られている。ハイキングと勘違いして引き受けたら雪のドロミテ山脈に連れて行かれ、唖然としている角田さんの姿に思わず笑ってしまった。人工物がまったくない大自然の雄大さや、その中で生きる人々、イタリア人ガイド(禅宗の僧侶でもある!)との心の交流などが軽妙な文体で描かれていて、読んでいるこちらまで清々しい気分になった。2017/03/28

壱萬参仟縁

24
10年前の本。写真多数。海外で被害にあいかけた著者。27カ国以上訪れている彼女にとって、親切ではない現地の人の姿に初めて遭遇したことを驚いている場面がある(6頁)。性悪説かもしれないと思った瞬間であっただろう。イメージではボローニャとかいい感じに見えるが、パレルモで著者はいやな体験をしたという(8頁)。イタリアはカトリック教徒が多い。しかし、マリオさんは仏教に興味を持つという(68頁)。摩訶不思議な日本人を理解するには、それもやむなしのところ。2014/11/02

ミナコ@灯れ松明の火

20
テレビの画面越しではなく、自らの目で見て体全部で感じたものだけが自分の世界を形作る。知らないもの、人づてに聞いただけのものは自分の世界には存在するはずもないんだという当たり前のことが、角田さんの言葉越しにぐいぐいと胸に迫ってきた。ドロミテが自分の世界の一部になっているだろう今の角田さんがとてつもなく羨ましい。自分の世界を自分の言葉で語っているから、例えそれが「すごい」の連発であっても(そんなことはないけれど)角田さんの文章は魅力的だ。ガイドのイタリア人僧侶、マリオさんもとても魅力的だった。2011/11/05

みそさざえ

16
ドロミテのトレチネに行った。夏だったのでこの本に書かれてるのとは全然違う景色が広がっていたが、初冬ともなると厳しいのだろう。ガイド付きとはいえ初心者が冬山というのはどうなのかと思ったが、そこが、TVなのか。文章はさすがに作家としての筆力が光る。人の力の及ばない自然と対することが、宗教観につながっていくのは私自身も感じること。著者のエッセイは初めてだが旅に関するものが多いようなのでもう少し読んでみようかと思った。2018/10/03

OHモリ

13
●「中年体育」で妙な親近感をもってしまった角田さんの図書館で見つけた本。山登りどころか全然山歩きの経験がなかった角田さんが、テレビ取材で誘われてイタリアのドロミテにトレッキングに行ってしまった経験を書いた旅行記的な本、紀行エッセイというらしい。当然、山の知識はないわけなので深みはないけど、初心者だからこそ的な新鮮なタッチで書かれている。 〇「酒を飲んでいないときの私は死んだ浅蜊みたいに無口である」「酒を飲まないかぎりはほとんどしゃべらない」●角田さんが酒好きというのは知っていたけど、これは意外だった。2018/11/28

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