出版社内容情報
国際化・多様化する社会の様相は、宗教・エスニシティにおける状況や認識を大きく変化させてきた。そして、現在もその変化の過渡期にある。本巻では、日本における両者の現時点の基軸となる議論を踏まえ、長期的な観点で今後起こりうる大きな社会状況の変化の後にも参照され続ける枠組みを描くことに力点をおいている。
内容説明
国際化・多様化する社会は宗教・エスニシティにおける状況や認識を大きく変化させた。日本における両者の現時点の基軸になる議論を踏まえ、今後起こりうる大きな社会状況の変化の後にも参照され続ける枠組みを描き出す。
目次
1 宗教と社会(宗教とウェルビーイング(櫻井義秀)
公共空間における宗教―フランスの事例を通して(伊達聖伸)
日本人の宗教性を測る(横井桃子)
地域福祉と宗教(板井正斉)
存続か消滅か―人口減少における宗教の戦略(高瀬顕功))
2 日本社会とエスニシティ(多文化主義/多文化共生の変容とオルタナティブの模索(塩原良和)
現代日本における移民女性の配置の変容と社会的再生産の困難(〓谷幸)
新しい権力エリートの創り出す再生産領域の国際分業―グローバル都市化をめざす国家戦略特区と外国人家事労働者(定松文)
最低賃金の労働市場における外国人労働者の出身国の変遷―静岡県焼津市の水産加工業の事例(高畑幸)
外国にルーツを持つ高校年齢層の教育と家庭背景の国籍別比較―国勢調査(一九八〇-二〇一五年)でみる長期推移(鍛治致)
難民の社会学―日本の難民受け入れと今後の展開に向けて(人見泰弘))
OVERVIEW(社会の中の宗教―新たな役割に注目して(稲場圭信)
日本の外国人・エスニシティの現状と課題(丹野清人))
著者等紹介
岸政彦[キシマサヒコ]
1967年生。京都大学大学院文学研究科教授。生活史、沖縄研究、社会調査方法論
稲場圭信[イナバケイシン]
1969年生。大阪大学大学院人間科学研究科教授。共生学、宗教社会学
丹野清人[タンノキヨト]
1966年生。東京都立大学人文科学研究科教授。労働社会学、エスニシティ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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