出版社内容情報
現生人類誕生の地であるアフリカは、現在に至るまでの歴史をどのように歩んできたのだろうか。「歴史なき大陸」として世界史のなかで存在を否定されてきたアフリカ諸地域の豊かな歴史を見つめ、私たちの世界史像を根本的に問い直す、『岩波講座 世界歴史』初となるアフリカ巻の試み。
内容説明
人類誕生の地、アフリカ。その始原から二一世紀に至る長大な歴史のうち、私たちは何を知っているだろうか。狩猟採集民の社会からポストコロニアルまで、アフリカ大陸諸地域の歴史的展開を、多様な文字史料とオーラル史料を駆使して概観する。解放の思想やジェンダーにも注目した野心的構成。
目次
展望(世界史の中のアフリカ史―アフリカ史研究の歩みとアフリカを見る目;アフリカ史の挑戦―アフリカ社会の歴史を捉える立場と方法)
問題群(狩猟採集民の世界;トランスサハラ交易と西アフリカ諸国家;沿岸部スワヒリ世界の形成と展開;植民地主義の展開―入植植民地主義と南部アフリカの構造化;中部アフリカ―ポストコロニアル国家の生成史)
焦点(歴史言語学からみるバントゥ系民族の移動;アラビア語史料から見るアフリカ;女性・ジェンダーからみるアフリカ史;植民地経済の形成とアフリカ社会―仏領西アフリカ・セネガルを中心に;パン・アフリカニズムとアフリカ―解放の思想と運動)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポルターガイスト
4
この巻読むなら『新書アフリカ史』のほうがいいか。でも分野的にすごいスピードで古びていくから,最前線の話に目を通すつもりで読むならまあ…2024/06/23
てんたかく
1
所用でアフリカ史を勉強する必要があったため読んでみた。個々の歴史もさることながら、アフリカ史特有の非定住性・無文字社会をどのように歴史として扱っていくかという方法論の視点も興味深かった。2024/05/11
Shinjuro Ogino
0
アフリカは全然知らないなとの思いで、図書館で刹那的に借りた。新人類は数万年前にアフリカを出て世界に拡がった。その時のこともその後の19世紀辺りまでは知られていない。理由は文字、文献資料が無いからだ。私の感じるところ、本書の題材はやや散発的だ。図、写真が無い。地図はトピックに応じた断片的なものがあるが、国名を網羅した全体図は無い。例えば、国名の由来、各国が創設された簡単な経緯など、素人が関心を持つようなことは説明されてない。ジェンダーに触れた章もあるが、アフリカ全体の問題とは違うのではないかとの印象。2023/01/03
-
- 洋書
- Desinfecçã…