出版社内容情報
高度成長期から安定成長期を経て、一九九〇年代以降の長期停滞期へ。この間の経済成長減速の原因は何か。
目次
序章
第1章 労働と人口 現代の労働市場と生活水準の変遷
第2章 金融 低成長下の日本の金融システム―バブル・危機・停滞下の安定
第3章 農業と土地用益 転換期の日本農業と都市不動産業
第4章 鉱工業 構造変化と生産性停滞
第5章 商業とサービス サービス産業の展開と政策
巻末付録 生産・物価・所得の推定
著者等紹介
深尾京司[フカオキョウジ]
1956年生まれ。一橋大学経済研究所教授・日本貿易振興機構アジア経済研究所長。研究分野:マクロ経済学、国際経済学、経済史
中村尚史[ナカムラナオフミ]
1966年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:日本経済史、日本経営史、鉄道史、地域経済史
中林真幸[ナカバヤシマサキ]
1969年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:経済史、経営史、取引システム、比較制度分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えちぜんや よーた
74
日本でイケてるIT/Web企業が少ない要因が書かれている。日本の終身雇用制度が足枷だったようだ。具体的には3つの要因が挙げられている。いずれも日米で比較した場合だ。1. 日本の場合は労働者の解雇が困難であるためIT投入による労働節約ができない。 2.大企業は雇用を維持するために周辺業務をグループ会社に外注する。その結果独立系のベンダーが育たない。 3. 日本では雇用の調整を避けるためにパッケージソフトよりもカスタムソフトを趣向した。これによりソフトウェアを割高にし、ソフトウェア同士の競争が阻害された。2018/07/22
hurosinki
1
深尾先生や森川先生などすごいメンツを集めて執筆されている。近年の日本経済に設備投資と国際分業の進展が大きく影響しているという印象を持った。なお、序章や第4章は深尾先生の『世界経済史から見た日本の成長と停滞』と内容がけっこう重複している。2024/03/28