出版社内容情報
いま,歴史学の現場で,何が起き,何が問われているのか.文明史,社会史,ジェンダー史,東アジア世界論,国民国家論,グローバル・ヒストリー,植民地問題,歴史認識問題,歴史教科書問題,「戦後歴史学」の問い直し……日本史研究がこれまで共有してきた問題,あるいは現在直面している問題を,具体的な論点に即して提示する.
目次
文明史からみた日本史―福沢諭吉『文明論之概略』を超えて
東アジア世界論と日本史
近世論からみたグローバル・ヒストリー
植民地と歴史学
マルクス主義と戦後日本史学
社会史の成果と課題
女性史/ジェンダー史―近現代日本の領域を軸に
国民国家論と「日本史」
国境を越える歴史認識―比較史の発見的効用
教科書訴訟・教科書問題と現代歴史学
史料論 正倉院文書と古代史科学
史料論 文庫論
著者等紹介
李成市[リソンシ]
1952年生。早稲田大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kenitirokikuti
9
図書館にて。永井和「近世論からみたグローバル・ヒストリー」。国史の時代区分は、奈良・平安・鎌倉・室町・安土桃山・江戸と政権のある土地の名で呼ばれたりした。ほんでもって、古代奴隷制、中世封建制、近代資本制というマルクス主義的な発展段階説とのパズルが始まった。明治以後は奴隷制や封建制を濃く残した近代資本制で、いまは遺風を正してゆくべき、となった。他方、世界史では西洋中心主義を批判してグローバルヒストリーに。すると、16世紀からアーリー・モダン・ピリオド(近世、ないし近現代)てことになり、日本区分もそれにそう。2022/02/27
takeshi3017
2
岩波書店の歴史本第22巻。長かった岩波講座日本歴史もいよいよ最終巻となった。最終巻は「テーマ巻3 歴史学の現在」。文明史からみた日本史、東アジア世界論と日本史、近世論からみたグローバル・ヒストリー、植民地と歴史学、マルクス主義と戦後日本史学、社会史の成果と課題、女性史/ジェンダー史、国民国家論と「日本史」、国境を越える歴史認識、教科書訴訟・教科書問題と現代歴史学、正倉院文書と古代史科学、文庫論など。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou30322.html2021/10/06
RKG
1
戸邉氏の論文を興味深く、かつ自戒の念も込めつつ読む。2021/03/31
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- 和書
- まっしろなワンピース