内容説明
できるだけ入手しやすい物質から、ステロイドなどの複雑で不安定な天然有機化合物を合成したい。そのためには目的化合物の構造や性質をよく知り、種々の合成手段を組み合わせた周到な計画を練ることが必要である。本書では、有機金属錯体などの反応剤や保護基の進歩によって、近年飛躍的に発展した天然物合成の戦術を紹介する。さらに、逆合成解析を用いた論理的かつ効率的な合成計画法を具体的な標的化合物を用いて解説する。
目次
1 天然物/非天然物合成のすすめ:なぜ天然物合成なのか?
2 多段階合成と逆合成解析
3 C=C結合、C〓C結合を含む化合物をつくる
4 炭素環モチーフ
5 立体制御法の進歩による合成戦略の変化
6 プロスタグランジン
7 総合的な合成戦略
著者等紹介
鈴木啓介[スズキケイスケ]
1954年生まれ。1978年東京大学理学部化学科卒業。現在、東京工業大学大学院理工学研究科教授。専門は有機合成化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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