内容説明
能力ある投資家の豊かな経験に基づく裁量的な判断が、計量経済モデルによる市場予測よりもはるかに信頼できるといわれるように、実証分析にとって不可欠なツールである計量モデルにも限界はある。本書は、人間の抱く直感や期待などを重視し、サーベイデータからの情報をモデルに取り入れることで、新たな経済分析の可能性を示す。
目次
第1部 サーベイデータからの情報抽出(サーベイデータの定量化;期待インフレの計測;景気実感と景気実態)
第2部 マクロ経済分析におけるサーベイデータの利用(景気動向指数(DI)の統計的考察
マクロ投資理論の再検討―ヘテロな投資主体を考えて
消費者意識の統計分析 ほか)
第3部 計量分析におけるサーベイデータの利用(景気動向のモデル分析―そのフロンティア;マルコフ・スイッチモデルの推定;ヒューマン・フィルターリング)
著者等紹介
加納悟[カノウサトル]
1950年生まれ。73年京都大学工学部数理工学科卒業。78年工学博士号取得(京都大学)。同年横浜国立大学経済学部助教授、91年同教授。99年より一橋大学経済研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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