目次
半藤一利さん―平和憲法という「国柄」を、もっと大切にしなくてはならない
永井愛さん―世間話で憲法を語ろう
鈴木邦男さん―愛国とは、強要されるものじゃない
鎌仲ひとみさん―核・原発のある世界を見直す時
巻上公一さん―文化的な連帯と、新しい理念を!
伊勢崎賢治さん―外交力のなさを、9条のせいにするのはフェアじゃない
高橋和也さん―憲法が、とても身近で大事なものになつた
梁英姫さん―大切なのは、答えの出ないものを考え続けること。理想を語ること
鈴木聡さん―日本としてのかっこいい胸の張り方を考えてみよう
池田香代子さん―「善なるもの」を手放さない、がんこ者のひとりであり続けたい
天野祐吉さん―日本国憲法は国を表現する「広告」だ
新藤兼人さん―いかなる正義の理由があっても、戦争には反対する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miki Shimizu
2
いろんな人が9条について語る。特に永井愛さんのたとえ話がよかったなー。改憲派のいろんなたとえ話や脅し文句に対抗することば!多数派や権力者、大企業のえらい人とかの話しばっかりが表に出てるけど、議論の中に同じぐらいこんな人のこんな話しが入ればいいのに。2014/06/07
坊主丸儲け
1
只々戦争が嫌なんです。殺されるのも殺すのももう嫌なんです。 9条っていうか憲法前文、全文にそればっかり書いてるんです。戦争を体験していない当時の軍人や閣僚、官僚及び現代人がなんと言おうと、当時苦しんだ日本人が「もう戦争は嫌なんだ!」と受け入れた憲法なんです。時代の流れに沿って人を殺しても、殺されても良いなんて事にはならないんです。仮病で総理大臣を辞められても、仮病で徴兵拒否は出来ないんです。2010/06/29
うさえ
1
専門家や研究者ではない人たちが、それぞれの立場から憲法9条について語っている。どのインタビューも、語り手の実感にもとづいていて、読み応えあり。特に、巻上公一さん、鈴木聡さんの言葉は、同世代ということもあって、うなずけた。2008/08/04
壱萬参仟縁
0
今日は憲法記念日。何か憲法の本を、と思ったときに、本著を手にした。編集部との対話形式での叙述のため、理解は容易である。鈴木邦男さんの「愛国とは、強要されるものじゃない」(p.32)との指摘は、合点がいく。評者も、愛国心をおのずから湧き出てくるものだという認識でいる。今の日本は、原発収束していないのに収束した、という宣言を疑わざるを得ない、為政者と国民の認識のズレが大きい。憲法9条もこうしたズレを埋める必要がある。2012/05/03