目次
はじめに―「公共の作法」
第1節 「ヘドロの海」か「偉大な水辺」か―合意形成の意義
第2節 堂本県政誕生の意味
第3節きしみあう声
第4節 一歩前進、二歩後退
おわりに 合意形成はいかにして可能か―民主主義を使いこなす
著者等紹介
永尾俊彦[ナガオトシヒコ]
1957年、東京生まれ。毎日新聞記者を経て、「生活の中の哲学」を唱える牧野紀之主催の私塾「鶏鳴学園」で学ぶ。現在、フリーランスのルポライター。著書に、『干潟の民主主義―三番瀬、吉野川、そして諌早』(現代書館、2001年。第七回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞受賞)、『ルポ 諌早の叫び―よみがえれ干潟ともやいの心』(岩波書店、2005年。第五回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞奨励賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬弐仟縁
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経済学の理論では、不況下には「減税と公共事業」がセオリーである。しかし、増税を志向しているのが現況。これまでの公共事業も問題を孕んでいる。ダム、高速道路、干拓など巨大公共事業の官僚主導の流儀をどう市民主導に改めるべきか、問われている。「憎しみや怨念」(11ページ)を残す事業は、賛否両論あってのことだからやむ得ないか。長野の浅川ダムも穴開きをつくる、つくらない、の二転三転で住民は翻弄されてきた経緯もある。本著は千葉県の事例だが、市民参加と公正さがカギのようだ。今後も公共事業のあり方を再考したいと思った。2012/07/28