目次
アフガニスタンとは
ペシャワール会の活動
大干ばつと国際支援
現在のアフガン、これからのアフガン
著者等紹介
中村哲[ナカムラテツ]
1946年福岡生まれ。医師。ペシャワール会現地代表。九州大学医学部卒業。日本国内での診療経験ののち、84年、パキスタンのペシャワールに赴任。以来、ハンセン病のコントロールを中心にした難民医療に携わる。86年にはアフガン難民のための医療チームを設立、長期的展望にたった、無医地域での診療活動を開始。91年からは、アフガン東部山岳地帯三カ所に診療所を設立し、診療をおこなう。貧困層への医療活動をおこなうと同時に、水源確保事業も展開。井戸の掘削とカレーズ(地下水路)の復旧を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
152
今日の訃報をきいて、再び手に取った。読書会で一緒の方が、彼の高校時代の学友で、読書会の時にくださった本。アフガンには、なぜこんなに不幸が重なり降りかかるのか。内線や経済封鎖に苦しんださなかの2000年の干ばつ。彼が命をかけて行った農業用水を確保する活動をペシャワール会が今後もどうか続けられますように。2019/12/04
ケイ
126
覚書「1989ソ連撤退開始 大量のアフガン難民帰還 91年湾岸戦争で支援団体引き揚げる 92共産党政権倒れ内戦が農村から都市部へうつる、都市の3分の2破壊 さらに2000年干ばつ 9.11後の経済制裁で空爆による大量死 タリバンが去るとともにケシ畑が解放。世界の麻薬地帯となる。中村哲氏、現地で、医療活動とともに井戸を掘る。灌漑により、農業の推進」日本にカルザイ大統領が来られた時の事を覚えている。あの時、アフガンは復興されていくと現地の人も思ったであろうに。 2019/07/13
☆よいこ
88
学校に配本されたので読了。2006年初版。現地の現実と日本で報道されている平和への議論が大きくずれているのではないかと危惧していた著者。文化の違いや民族感覚の違いを知ることで、現実を理解してほしいと訴える。「共生」「情けは人の為ならず」▽あらためて中村医師の偉大さを感じた。2020/12/17
なかしー
80
先日の訃報を聞き。 報道で医者でありながら現地民の飲料水確保のため井戸を掘りを行い、多くの命を救った偉人と知り、どんな方なのか知りたくて読了。 内容としては著者がアフガニスタンで医療活動を通じて国際貢献の現状や憲法九条について考える作品となっています。 なぜ憲法九条なのか?は気になった方は是非一読して欲しい。 他にも出版物も見た中(◯マゾン)で、比較的金額か安く、写真も多く平易な文章(全51P)で書かれており、手に取りやすい入門書としては本書がオススメ。2019/12/12
とよぽん
59
アフガニスタンのことをほとんど何も知らない私、ということが分かった。「先進国には、空爆下のアフガンの民衆への想像力があまりにも欠けていたのではないか」という文が刺さる。メディアがたくさんあり、インターネットが発達する中でも情報操作が可能であることに中村哲さんは驚く。ニュースで伝えられるのはほんのうわべの楽観的な無責任な情報ばかり。本当にアフガニスタンの困った状態を知ってほしいと中村さんは書く。学校や道路も大切だが、まず人々が生きていける状況をつくることが大事なんだと。2020/12/28