出版社内容情報
ヴェスヴィオ山の大噴火で埋没したポンペイの街並みや生活の痕跡を見事にとらえた写真家の眼差しは、遺跡を訪れ、守り、支える様々な人々の姿へと向けられ、この希有な古代都市の“現在”が豊かに浮かび上がる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
383
写真のジャンニ・ベレンゴ・ガルディンは「戦後最も重要なイタリアの写真家」と評される。前半はモノクローム、後半はカラーによる撮影。時としてモノクロームの持つ独特の光の表現による迫力は感じるものの、資料的な興味はやはりカラーだろう。ただ、カラー版も古いために、残念ながら色彩の再現度は高くない。それにしても壁画群の技術水準は目をみはるばかりであり、描かれた光景も実に興味深い。なお、撮影年次が書かれていないのだが、彼が撮影した写真では観光客もまばらで、これならじっくりと古代世界に浸れそうだ。2022/02/18
ケニオミ
7
誰にもどうしても素通りできないテーマがあるのではないでしょうか。僕にとってすぐに思いつくのは、イスカリオテのユダ、ゴッホ、ドストエフスキーですが、ポンペイもそのうちの一つです。紀元79年で時を刻むのを止めてしまった都市、キリスト教に蹂躙されなかった都市として興味が尽きません。今回も発見がありました。水不足の折、市内の給水は次の順番に止めていたそうです。まず個人宅用、次に浴場など公共用、最後に噴水など屋外用。意外にも個人宅への給水は贅沢であって、市井の人々は噴水により生活水を得ていたそうです。納得しました。2014/03/27




