内容説明
火災地獄の中で、母に抱かれて息をひきとる子ども、父親に子どもたちのことをたのみ、家の下敷になったまま死んでゆく母親…。広島の少年少女たちの心に消えない傷痕をのこした原爆の恐ろしさを教えてくれる希有の記録。一〇五篇を収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よしじ乃輔
4
今のこの時間は、こんなにも大きな悲しみの上に成り立っていたのかと改めて意識する。原爆の被害に心と体を傷め、家族と手放しの幸せな未来を失い、平和な未来を祈り望んだ子どもたちの声はいま、誰が知っているのでしょう。戦後70数年、風化しつつある事に気持ちが乱れます。2023/05/22
あわせ味噌
2
★★★★★。必読書です。2019/09/23
wankousan
1
「再び広島の悲劇を繰り返すな」と被爆された人たちが 声を大にして訴えている。20数万人の犠牲者の最後の叫びを私たちは受け継ぐ、そしてもう二度と戦争を起こさないと願う。物があふれ、情報も直ぐに手に入る現在から72年前の悲惨な状況は信じられない。原爆の恐ろしさを体験された人の文章から詳細に語られていたこの本は子供から大人まで日本国民が知っておかなければいけないと思う。2017/07/31