内容説明
庶民がつかう暦に載せられた面白くてためになる短いお話―カレンダーゲシヒテン(暦話)とよばれるこのような読み物の中でもヘーベル(一七六〇‐一八二六)の手になるそれはとりわけ広くドイツの人々に愛されてきた。笑話・逸話・人情話・とんち話等々、深い人間性とユーモアにあふれた彼の小話から珠玉の五八篇を集める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おこげ
1
昔のカレンダーってどれだけ厚みがあったのかしら こういう内容って宗教民族国籍問わず面白いんじゃないかな2015/01/05
東雲
1
ヘーベルによる暦本、即ちカレンダーに掲載された話を集めた短編集。昔話ではなく、著者が生きていた周辺の時代の話で、寓話、説話の類いが多めです。戦争や王様の話なんかは世界史を勉強した人にはピンとくるかもしれません。フリードリヒ大王やヨーゼフ二世など啓蒙思想家の話や啓蒙的な教訓話があるので、彼らの功績とここに書かれた人間性なんかを読み比べるとギャップがあって興味深いと思います。当時の政事や情勢、王が民からどのように思われていたのか、どのような逸話が民に伝わっているのか等が知れてとても良い。2014/09/11